第４３回夕刊デイリー新聞社旗争奪日豊学童野球大会・決勝

本紙掲載日：2022-09-12

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蛯原・好守に３ラン－馬場が重盗を決め先制

◆日向ベアーズ－強烈な個性がかみ合う・ビッグプレーを連発

　「あんなにけなし合っていたら勝てんわ」。試合後に対戦相手から痛烈な言葉を浴びたことがあるというほど、個性が強い日向ベアーズの選手たち。今大会はそれががっちりとかみ合って、決勝はビッグプレーを連発、完勝した。

　試合後のインタビューでもわれ先にと、話したそうな選手たち。ただ、ポジションや打順など、それぞれにこだわりもあって、かみ合わずに敗れた試合があったという。

　「ピンチを乗り越え、打線がつながるたび、一つになるのが手に取って分かった」と黒木監督。大会を通して団結は増した。

　決勝は走攻守でいいところばかり。初回、無死一、三塁で稲田が二盗。捕手が二塁に送球したのを見極め、三塁走者の馬場が重盗を成功させた。

　学童ではこのケースで、二塁に送球するのはまれ。挑戦した捕手も立派だが、「投げたら行くつもりで構えていた」。馬場の備えと判断が見事だった。

　打線もシャープな打撃で１１安打。相手も好投手がそろっていたが、「いつもの練習でチームメートの速い球を打っているから、自信満々だった」と２安打の主砲神﨑。相手のスタンドから「すげー打つわ」と感嘆が漏れ聞こえた。

　守備でもビックプレー。四回、１点を返されなおも１死一塁で、相手５番は中堅へ抜けそうな鋭いライナーを放つ。ここで遊撃手の蛯原は「打ち方で、中堅寄りに来ると思っていた」。好捕し、併殺に仕留めた。

　四回の攻撃で優勝を決定づける３ランも放った蛯原は当初、１番打者だったが、ほかの選手の台頭もあり、５番を打つ。「（本塁打は）走者をかえすため間を抜く打球をと思っていたら、いいところに当たった。打撃で５割を目指して、１番を取り戻したい」。チーム内で切磋琢磨（せっさたくま）しながら、
県北の次は県の頂点を目指す。

◆西スターズ－接戦に持ち込めず

　前回の３年前と同じく決勝に進んだ西スターズ。捕手で主将の松木旺が３投手をリードして奮闘したが、「接戦にもならなかった。きょうが一番悔しい」と目を潤ませた。

　体調不良者が複数いたことも影響し、準々決勝までに見せた強打や、準決勝で見せた競り合いの強さをこの日は発揮できず。相手の好守もあって単打４本に抑えられた。

　６点を追う四回は、戸高が左前打で出塁すると４番の谷名が「投球があまりよくなかった分、打撃で頑張ろうと思った」と右前へ。意地の１点を奪った。

　適時打に谷名は「うれしかった。次は最後まで投げきり、４番としての仕事もしたい」。「打てなかったし、守備でも声出ていなかった」と反省の言葉を並べた松木旺は「（今大会で）いい試合もあった。次の試合に生かす」と切り替え。

　戸高監督は「力負け。少ない人数で総合力を発揮して勝ち進み、チームの雰囲気も良かったが。次は県大会に進んでリベンジしたい」と話した。

【コメント】

◇負けを次に生かす－矢山
「打たれ過ぎてチームに迷惑を掛けてしまった。練習して今回の負けを次に生かしたい」

◇悔しかった－岩切逞
「打たれたし、自分は打てなかったから悔しかった。ピッチングで疲れてしまったので、走り込みなどして疲れないようにしたい」