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黒岩の碑前、郷土の詩人しのぶ−渡辺修三顕彰会
本紙掲載日:2017-09-11
3面

詩碑の前で校歌を斉唱する黒岩小中学校の児童生徒
「第1回ふたば賞表彰式」の受賞者

詩碑祭とふたば賞表彰式

◆第1回大会−入賞18人をたたえる

 延岡出身の詩人渡辺修三を顕彰する詩碑祭と第1回ふたば賞表彰式が9月9日、延岡市内で行われた。修三の命日の9月9日に合わせて渡辺修三顕彰会(湯浅一弘会長)が行った。今年で3回目。この日は五節句の一つ重陽に当たることから、「重陽忌」と名付けられた。

 詩碑祭は、同市黒岩地区の詩碑前広場であり、地元の人ら約150人が出席。昭和初期に詩壇の第一線で活躍した郷土の詩人の功績をたたえた。

 式典があり、神事では笠江孝一市教育長や県詩の会の谷元益男会長らが玉串をささげた。湯浅会長は顕彰会設立の経緯、修三について紹介し、「広く継承していくことは、延岡の文化事業の中で輝かしい活動になる」とあいさつした。

 続いて、修三が作詞した校歌を黒岩小中学校の児童生徒33人が斉唱。朝の会で詩を朗読しているという東海幼稚園の年長児45人は詩碑に刻まれた「天使たち」を元気よく読み上げ、参加者から大きな拍手が送られた。

 同校中学3年の白川愛花さんは「校歌を作詞したということくらいしか知らなかった。『すごい人が黒岩にいたんだ』と思ったし、渡辺修三について勉強できてよかった」と話していた。

 渡辺修三ふたば賞の第1回表彰式は、延岡ロイヤルホテルに会場を移して午後3時からあり、入賞者18人に賞状と図書カードが手渡された。

 「ふたば」は修三が詩作でよく使っていた言葉。ふたば賞は、修三の功績を後世に伝承し、地元の文化力向上を目的として創立。同市内の小中高校の児童生徒を対象に作品を募集し、寄せられた185篇(へん)の中からふたば賞9人、佳作9人、市長賞1人、市議会議長賞1人が選ばれた。

 式には、受賞者とその保護者など約100人が出席。選考した詩の会の谷元会長ら3人が、小中高の部それぞれの審査結果について報告、「入賞した詩は着眼点が良く、柔軟さも感じられた」などと評した。

 ふたば賞に輝いた尚学館小3年の森山文結さんは、受賞者を代表して「これからも多くの本を読んで、詩をたくさん書いていきたい」とあいさつ。このあと、参加者全員での記念撮影や茶話会を行って楽しい時間を過ごし、閉会した。

 ふたば賞に選ばれた尚学館小6年の井上愛梨さんは「初めて詩を書いた。難しかったけど、受賞できてうれしい」、黒岩中学1年の佐藤練君は「自分が思ったことを素直に書いたら詩ができた。こんな賞を受けるとは思っていなかった。これからも書いていこうと思う」と笑顔。湯浅会長は「来年はさらに多くの小中高校からの応募を呼び掛けたい」と、意欲を語った。

 作品名と受賞者は次の通り。

【小学生の部】
[ふたば賞]
「ひわまり小ぞう」森山文結(尚学館小3年)▽「いますぐ食べてやる」福田雅月(同3年)▽「四季のにおい」井上愛梨(同6年)

[佳作]
「波のうんそう屋」日野武(同5年)▽「雨の中の日」安達志歩(同2年)▽「めがねで見てみると」菊池心音(同6年)

【中学生の部】
[ふたば賞]
「おかえり」佐藤練(黒岩中1年)▽「ペアルック」福田晴心(尚学館中3年)▽「踊り子」佐藤文香(同3年)

[佳作]
「すももの季節に」甲斐愛果(同3年)▽「ありがとうの試合」嘉茂優羽(同3年)▽「始まる」河野理人(同3年)

【高校生の部】
[ふたば賞]
「風と」岩切陽菜(延岡学園1年)▽「ソメイヨシノ」米森円香(同1年)▽「松」松葉加容(同1年)

[佳作]
「夜空」前田沙織(同2年)▽「小さな窓から見る大きな自然」福原冬真(同1年)▽「日々」萩原凛(同1年)

[市長賞]
「ひわまり小ぞう」森山文結(尚学館小3年)

[市議会議長賞]
「風と」岩切陽菜(延岡学園1年)

【渡辺修三プロフィル】
延岡市尾崎町出身。大正10年に旧制延岡中を卒業。早稲田大英文科に進み、西条八十に師事。昭和3年に初めての詩集「エスタの町」を刊行し、注目された。帰郷後も詩作を続け、その環境から「谷間の詩人」と呼ばれた。延岡高や黒岩小など12校の校歌を作詞している。