「ひなたの極」に４社−県

働きやすい職場を認証−富士チタン延岡、有給取得９７・８％

　働きやすい職場「ひなたの極（きわみ）」の認証書授与式は１６日、県庁本館であり、働きやすい職場環境づくりに積極的に取り組んでいる県内の四つの企業、事業所が河野知事から認証を受けた。県北からは延岡市の富士チタン工業延岡工場が認められた。

　同工場では無機・有機化学工業製品などを製造している。年次有給休暇の取得率が９７・８％と非常に高い上に、２年以内に消化できずに流れてしまう有休休暇のうち５日分を積み立てられる制度を導入するなどしている。

　有休休暇に関しては、部下が取得しにくい雰囲気にならないよう管理職が積極的に取得。休暇を取得した人の業務は、チームで助け合うようにしているという。授与式には野口裕二総務課長が出席し、河野知事から認証書を受けた。

◆累計５１社

　「ひなたの極」は、仕事と生活の調和の実現に向けた職場環境づくりをしている企業や事業所を認証。取り組みの成果を普及・啓発し、県内のワーク・ライフ・バランスを推進するのが目的。認証企業は今回で５１社となった。

　認証には、働き方（休み方）見直しに関する取り組みと実績、育児・介護休業制度などの整備状況と実績、メンタルヘルスやハラスメント相談窓口の設置状況などの計２５項目の総得点割合が８５％以上であることなどが基準。

　認証されると、就職面談会・企業ガイダンスへの参加や企業ガイドブックへの掲載が優先されるほか、競争入札参加資格者名簿登録の審査加点、県中小企業融資制度、商談会の情報提供などの優遇措置が受けられる。

　野口課長は「『ひなたの極』の認証を受けることができてとても光栄。少子高齢化に伴って労働人口が減少していく中で人材確保につなげるため、これからも取り組みを継続し、働きやすい職場環境づくりを進めていきたい」と話していた。