延岡署が育てる「けんちゃんの朝顔」
本紙掲載日：2022-08-27
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交通安全への願い込め
延岡警察署（黒瀬信太郎署長）の正面入り口横で、交通安全の願いを込めた淡い紫色の「けんちゃんの朝顔」が咲いている。交通事故のため小学１年生で亡くなった高田謙真さん（東京都足立区）が残した朝顔の種を育て、交通安全の意識を高めてもらおうという運動。同署は今年から参加している。
謙真さんは、２０１６年に横断歩道を横断中に前方不注意のトラックにはねられた。母親の香さんが「美しい朝顔の花を見るたびに交通安全運動を心掛けてほしい」と願い、運動を始めたという。
７月１２日に県警本部被害者相談室主催の講演会があり、香さんの話を聞いた延岡署が「ぜひ活動に参加したい」と手を挙げた。同月下旬ごろに種が届き、駐車場の隅にプランターを置いて世話をしてきた。
特に同署巡査長の軸丸夏芽さん（２６）は、毎朝欠かさず水をあげ成長を見守ってきたそうで「アサガオを育てるのは小学生以来でしたが、茎が伸びていくのを見るたびうれしい気持ちになり、毎日が楽しかった」と振り返る。また「支柱には、同活動の概要をプリントして掛けているので、ただ植物を見るだけでなく、安全運転のきっかけにしてほしい」と促していた。
現在咲いている花は３輪ほどだが、来週以降ツボミも少しずつ増えていくと予想。開花期が終われば種を再び植えて、活動を継続していくという。