日向工場、生産能力増強へ−旭化成
本紙掲載日：2021-03-16
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リチウムイオン二次電池用セパレータ「ハイポア」
◆設備投資３００億円
旭化成は１５日、リチウムイオン二次電池（ＬＩＢ）用セパレータ「ハイポア」の生産能力を年約３億５０００万平方メートル増強すると発表した。日向市日知屋のハイポア工場敷地内において、約３００億円の設備投資を行い、２０２３年上期の商業運転開始を目指す。
セパレータはＬＩＢの正極・負極間に位置する多孔質膜で、同電池では電解液などと並ぶ基幹部材の一つ。リチウムイオンを透過させる機能を持ちつつ、正極と負極の接触を遮断してショートを防止する絶縁材の役割を果たす。同社グループはＬＩＢ用セパレータとして、湿式膜「ハイポア」と乾式膜「セルガード」を有しており、ハイポアは日向市と滋賀県守山市、セルガードは米国ノースカロライナ州に生産拠点を置いて事業拡大を続けている。
今回の増強により、同社グループのハイポア生産能力は年約１３億５０００万平方メートルとなり、セルガードを含めたセパレータ生産能力は年約１９億平方メートルとなる。ＬＩＢ市場が電気自動車等の車載用途を中心に急速な成長を見せる中、同社は今後も積極的な能力増強を図っていく方針。