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G7宮崎農相会合高校生の提言

本紙掲載日:2023-04-26
2面
提言発表後に取材に応じる高校生。グループのリーダーなど代表8人が思いを語った

キーワードは「共に」三つのアイデア

 食料安全保障を主要テーマに議論が行われたG7宮崎農業大臣会合(22、23日・宮崎市)では、各国農相を前に県内の高校生が英語で提言を発表するプログラムも盛り込まれた。公募で選ばれた20人は国内外の農業事情や食料問題などを学び、議論を重ねて環境負荷の低減などの共同研究の促進、農業の魅力発信、農業体験・教育の充実の必要性、行動することの大切さを世界に発信した。提言の全文を紹介する。

 G7農業大臣の皆さま、ご来賓の皆さま、おはようございます。私たちは宮崎の高校生です。私たちの提言を聞いてくださる場を与えてくださり、本当にありがとうございます。

 私たちの暮らす宮崎県には、世界農業遺産に認定されている地域があります。面積の約92%が森林で、そのほとんどが傾斜地であるという厳しい条件の中、人々は農業と林業を複合的に行うことで、森林の保全と活用とのバランスを図りながら暮らし続けています。その営みは、希少動植物を守り、棚田などの美しい景観、神楽などの伝統文化を育んできました。このような場所に生まれ育ってきた私たちは、地球と暮らしの調和がとれた、持続可能な社会を望んでいます。

◇先進国と途上国−手を取り、持続可能な農業を

 ここからは、三つのグループがそのアイデアを提案します。

 まず初めに、私たちは自然環境への負荷、廃棄物、格差をゼロにすることを目指した「国と国、人と人が共に」実施する共同研究、すなわち「ZEROイノベーション」を提言します。

 私たちがこのように考えたのは、世界では気候変動などが世界の食料安全保障を脅かしており先進国と途上国の格差が広がっているためです。

 今こそ、先進国と途上国が共に手を取り合い、環境と調和した持続可能な農業に関する共同研究をこれまで以上に促進させることが重要です。これにより、どちらの参加国も共同研究の技術を自国での普及に活用でき、特に途上国では、農業生産性の向上を通じた貧困層の減少が期待できます。先進国も、途上国の伝統的な実践方法から学べる点も多くあるでしょう。

 私たちは、国・人そして地球が一つになった格差のない世界を創りたいと考えています。そのためには、G7各国により途上国と共にイノベーションを一層、推進する取り組みが求められています。

◇若者へ、農業の魅力発信

 第2に、私たちは、「生産者と消費者が共に」農業の魅力をもっと知るため、若者に人気のある媒体や機会を利用して農業の魅力発信を行う「クールアグリキャンペーン」の実施を提言します。

 私たちがこのように考えたのは、若者が知識や技術、資金や労働面の不安で、新規就農を目指しにくいという現状があるためです。

 そこで、私たちは、実際に生産現場を訪れ、直接、生産者から話を聞く機会を得ました。そこには、農業に情熱と誇りを持ち、そして着実に収益を上げながら農業を実践するかっこいい経営者の姿があり、私たちの農業に対するイメージががらりと変わりました。

 そのため、若者や消費者が農業をより知るために、私たちが日頃から使っているSNSを積極的に活用した情報発信や、アニメやゲーム、音楽フェスなど、若者に人気があるチャンネルと農業を融合させた取り組みを行い、若い世代に農業の魅力を発信します。

 私たちは、農業が格好いいと思われる社会を創りたいと考えています。G7各国には、農業の魅力発信を大々的に行うクールアグリキャンペーンを展開してほしいです。

◇食への感謝、当たり前の世界に

 最後に、私たちは、「食と文化が共に」つながり続け、「食」に感謝することが当たり前な社会になるよう、子どもたちに本物の農業を体験させる教育活動を提言します。

 私たちがこのように考えたのは、先進国が多くの食品ロスを出している一方で、飢餓に苦しむ途上国が存在するためです。

 皆さんの中にもきっと、忘れられない、楽しい農業経験をした人もいることでしょう。地域共有の畑や田んぼを置くことができれば、子どもから大人まで楽しみながら農作業を行い、農業を身近に感じる機会となり、子どもにとっては良い遊び場となります。

 宮崎県では、約8割の学校で「弁当の日」が設定され、自分で作った弁当を持って登校し、みんなでお弁当を食べる取り組みが実施されています。私たちは教育を通じて食材の大切さや地域の食文化を学ぶ機会を得ています。
私たちは、「食」に感謝することが当たり前な世界を創りたいと考えています。そのためには、G7各国が小さい頃からの農業体験や教育活動により一層、取り組むべきです。

 そこで、私たちは早速、行動に移すことにしました。先月、地元の農場をお借りして親子向けの「食農イベント」を開催しました。イベントでは、子どもと大人がはだしになってニンジンを収穫し、みんなでカレーライスを作って食べました。そこは笑い声と笑顔であふれていました。

 このイベントは「食に感謝すること、農業に感謝すること、それが当たり前な世の中は、この世界のすべての人にとって幸せであること」だと考える機会となりました。

 今こそ、私たちを含むここにいる人すべてがアクションを起こす時です。「国と国、人と人が共に」「生産者と消費者が共に」「食と文化が共に」歩んでいく世界をつくっていきましょう。

 私たちの提言のキーワードは「共に」です。

 貴重な時間の中で、私たちの提言を聞いていただき、ありがとうございました。

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