日向ＲＣが介助シート

商工会館へ−バリアフリートイレに設置

◆創立６０周年記念事業

　日向ロータリークラブ（西田恒明会長）は２８日、２０１９年に迎えた創立６０周年の記念事業として、日向市上町の日向商工会館にユニバーサルシート（介助シート）を贈った。

　同クラブによると、６０周年を迎えた３年前に記念式典を実施する予定だったが、新型コロナウイルスの影響で中止に。代替事業を検討していた際、重症心身障害児や医療的ケア児の保護者でつくるＮＰＯ法人「ｔｅとｔｅの会」（甲斐麻央代表）から、おむつ替えや衣類着脱時に横になるためのユニバーサルシートの必要性を聞き、寄贈することになった。

　贈呈式には、西田会長ら同クラブ会員、日向商工会議所の三輪純司会頭、ｔｅとｔｅの会の金丸香織理事と娘の詩乃音さん（１６）が出席。西田会長が三輪会頭に目録を手渡した。

　西田会長は「これを機会にいろんな公共の機関にユニバーサルシートが広がってほしい」。三輪会頭は「商工会館は街の人に縦横無尽に使ってほしいというコンセプトがあるが、ユニバーサルシートがなかったことにじくじたる思いを持っていた。寄贈いただきありがたい」とあいさつした。

　金丸さんは、多くのイベントが開催される駅前広場におむつを替える場所がなかったとし、「（商工会館に設置されたことで）これから子どもたちを連れて行くことができることをうれしく思う。形にしてくださり感謝している。障害者トイレにはユニバーサルシートが常識ということが広まり、福祉の街日向市として発信できたらいい」と話した。

　寄贈されたユニバーサルシートは長さ１５０センチ、幅６５センチ、耐荷重は１５０キロ。すで同会館１階のバリアフリートイレに設置されている。

　なお、日向市内のバリアフリートイレのうち、ユニバーサルシートが設置されているのは市役所の１階と４階、障がい者センターあいとぴあ。同会館は４カ所目という。