農業分野−女性活躍推進へ
本紙掲載日：2022-12-27
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座学と実習−従事者が研修
農林漁業に従事する女性を対象にした農業研修会がこのほど、延岡市長浜町の東臼杵北部農業改良普及センターで行われ、東臼杵北部地区農山漁村女性サポート協議会と、宮崎市や日南市などの農業女子でネットワークをつくる「Ｈｉｎａｔａ・あぐりんぬ」のメンバー１６人が、農業分野での女性活躍の可能性と先進的な農業について学んだ。
座学では、九州農政局の松本季実子係長が「農業における女性の活躍躍進について」をテーマに講演。国の統計から農業の就労人口に占める女性の割合や機能的な役割などを解説した。また、同局の戸�盡�一係長が、リモートでトラクターの事故事例を説明して注意喚起したほか、ヰセキ九州の吉川侑希さんがスマート農業の一つ、ラジコン草刈り機をＶＴＲで紹介した。
同センター北側の畑で実習もあり、ヰセキ九州の湯川真悟さんが、トラクターに代表される農業機械も、自動車と同様に作業前に点検が不可欠なこと、運転中の事故を防ぐための装備や畑への安全な搬入方法などについて解説。参加者たちはロボットトラクターと従来のトラクターの体験搭乗、力仕事をサポートするマッスルスーツの装着体験をした。
ロボットトラクターでは、畑の地形に合わせて自動で作業する様子を搭乗して確認。従来のトラクターでは、ＪＡ延岡地域農業振興支援センターの木原広道さんの指導を受けながら参加者が実際に操作した。
また、マッスルスーツを装着して、２０キロの肥料袋を地面から腰の高さまで持ち上げた。スーツを装着すると持ち上げられた肥料が、スーツなしではまったく持ち上げられなかったことに驚いていた。
ＪＡ延岡女性部の柴田房子さん（６１）はスーツの感想を「空気圧を掛けると筋肉が締め付けられるのが分かった。装着すれば肥料を運んだり、米を運んだりするのに役に立つ」と話し、「トラクターの点検も主人に任せていたが、こうして教えてもらったことが、いつか役に立つのでは」と振り返っていた。