肉牛の部・内閣総理大臣賞

本紙掲載日：2022-10-10

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内閣総理大臣賞に選ばれ、岸田文雄首相から表彰を受ける肉牛の部の出品者の佐藤孝輔さんら

３区で優等首席となり祝福されながら「こうみほ」と会場を一周する林さん

本県、４大会連続－全共鹿児島大会

◆県北勢活躍－優等首席に林、佐藤さん

　鹿児島県霧島市を主会場に開かれている全国和牛能力共進会（全共）鹿児島大会は最終日の１０日、３頭１組で出場した肉牛の部７区（脂肪の質評価群）で最高賞・内閣総理大臣賞を受賞した。県勢の受賞は４大会連続。閉会式も行われ、岸田文雄首相から同区の佐藤孝輔さん（高千穂町、４１）らが賞状などを受け取った。内閣総理大臣が全共に出席するのは今回初めてという。全共は、５年に１度開催されるため〃和牛のオリンピック〃と呼ばれる。鹿児島大会には過去最多の４１道府県から４３８頭が出場。次回は２０２７年、北海道で開催される。

　県北からは３区（若雌２）の林秋廣さん（６９）＝高千穂町＝と７区・脂肪の質評価群の佐藤孝輔さん（４１）＝同＝が優等首席を受賞した。藤原和昭さん（６３）＝同＝と佐藤悟さん（同、４２）、井植計二さん（５０）＝日之影町＝が出場した４区・繁殖雌牛群は優等２席、興梠大志さん（４７）＝五ケ瀬町＝と馬﨑太志さん（２８）＝高千穂町＝、田辺貴紀さん（４４）＝同＝の代理で出場した今村隼さん（２３）＝同＝、興梠友成さん（２３）＝同＝が挑んだ６区（総合評価群）は、総合２位だったものの種牛で優等首席を獲得した。３区の織田直行さん（３９）＝延岡市＝は優等３席となり、県北勢の躍進が光った。

　９日は、２区（若雌１）に３３頭、３区に３２頭、３頭１セットの４区に１８組５４頭、５区（高等登録群）に１６組４８頭、種牛４頭と肉牛３頭をセットとする６区に１５組６０頭が出場。全国和牛登録協会の審査員らが各区約３０分かけ、体上線と呼ばれる背中の線の美しさや体の長さ、深さを見極めた。

　同協会の工藤太介審査員は「発育、体の伸び、深みともに良好で、後躯（こうく）も充実していた」などと、林さんの愛牛「こうみほ」を講評。７区の出品牛は脂肪交雑（サシ）に加え、牛肉の味に影響を与えるとされる一価不飽和脂肪酸など割合などが評価された。

　今大会含め５大会連続全共出場の林さんは「人生を懸けてやっている。これでいい（今月末の）誕生日を迎えられる」と笑顔。佐藤さんは新設された７区の初代チャンピオンとなり、「うれしさで頭がいっぱい」と、充実感に満ちた表情で喜びを表現した。