延岡城・内藤記念博物館－２３日開館

本紙掲載日：2022-09-06

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１１月６日まで記念特別展

◆「譜代大名内藤家―その歴史と名宝―」

　延岡市天神小路の「延岡城・内藤記念博物館」は２３日、開館する。同日から１１月６日まで、１階の企画展示室で開館記念特別展「譜代大名内藤家―その歴史と名宝―」を開催し、内藤家の名品の数々を公開する。

　同博物館は、美術館機能を備えた郷土の歴史民俗博物館として、内藤家の邸宅跡に当たる旧内藤記念館跡地で２０１９年から市が再整備事業を行ってきた。事業費は約３６億６千万円の見込み。

　貴重な歴史資料を収集・保存・活用するほか、芸術作品や歴史資料を鑑賞できる展示会を開催。国が国宝や重要文化財の公開に適していると認める「公開承認施設」を目指す。

　内藤家は、徳川家が松平姓を名乗っていた三河国の戦国大名だった時代から仕え、上総国佐貫（千葉県富津市）、陸奥国磐城平（福島県いわき市）、日向国延岡へと所領を移していった譜代大名。延岡藩主として明治を迎えた。

　開館を飾る特別展は、国立科学博物館所蔵や明治大学博物館所蔵を含む６７件の名品を展示。重要美術品に認定されている太刀や徳川将軍家直筆の書画など、これまで一般に公開されてこなかった、内藤家に伝わる貴重な品々を特別に公開する。

　主な展示品は、銅製天球儀「渾天新図（こんてんしんず）」（国立科学博物館所蔵）、第１０５代後奈良天皇の宸筆（しんぴつ）とされる「後奈良院宸翰（ごならいんしんかん）」など。美術工芸品としても優れた「金梨子地桐下がり藤紋蒔絵飾太刀拵（きんなしじきりさがりふじもんまきえかざりたちこしらえ）」など、優美で華やかな品々も展示する。

　開館時間は、午前９時から午後５時まで。２３日の一般公開は、午後１時からとなる。観覧料は一般５００円、高校・大学生３００円、中学生以下無料。１０月１６日と１１月３日は、午前１０時から１１時まで、学芸員による展示解説を行う。毎週月曜日休館（祝日の場合は翌日の火曜日）。

◇内藤家旧蔵能狂言面の特別展示－増田豪さんと伊能秀明さんの講演会

　２階の平常展示室では２３日から１１月６日まで、「内藤家旧蔵の能狂言面～引き継がれてきた天下一の能面～」を開催し、内藤家旧蔵の能狂言面を特別展示する。

　また、開館記念講演会を２３日午後２時から、同市本小路のカルチャープラザのべおか３階ハーモニーホールで開く。講師は、同博物館係長で学芸員の増田豪さんと、元明治大学博物館事務長で法学博士の伊能秀明さん。増田さんは「延岡の歴史を学び継承し、未来を創造する拠点延岡城・内藤記念博物館」、伊能さんは「こんなに面白い延岡城・内藤記念博物館―『延岡の歴史・文化ルネッサンス元年』を慶祝して」をそれぞれテーマに話す。

　参加無料。定員は先着２００人。申し込み、問い合わせは同博物館（℡２１・７１１０）まで。メール（ｃｏｎｔａｃｔ＠ｎｏｂｅｏｋａｎａｉｔｏｍｕｓｅｕｍ．ｊｐ）、ファクス（延岡２０・３２５０）でも受け付けている。