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郷土の歌人牧水をしのぶ

本紙掲載日:2022-03-14
1面

顕彰会が第88回歌碑祭−延岡市城山公園

 郷土の歌人、若山牧水をしのぶ第88回牧水歌碑祭が13日、延岡市の城山公園内の牧水歌碑前広場で行われた。延岡市若山牧水顕彰会(飯干喬啓会長)の役員、関係者約20人が出席。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、規模を縮小して開催した。

 正午を知らせる鐘の音に合わせて、同顕彰会の塩月眞相談役が「なつかしき城山の鐘鳴りいでぬをさなかりし日聞きしごとくに」と朗詠。飯干会長は牧水がこよなく愛した酒を歌碑にささげた。また、牧水歌碑の両脇に立つ門下の谷自路の歌碑の前で菓子を供えて黙礼、越智渓水の歌碑には献酒をして遺徳をたたえた。最後に参列者が一人ずつ3人の歌碑に向かって、黙礼と献酒をした。

 あいさつに立った飯干会長は、牧水が話題になることが少なくなっている現状から「顕彰会の仕事が非常に大事になってくる。戦時中の混乱期でも続けてきた先人たちの魂を受け継ぎ、顕彰活動に励みたい」と話した。

 歌碑は、牧水の7回忌に建立を企画。弟子の越智渓水、谷自路、初代市長の仲田又次郎らが「牧水歌碑建設会」を組織し、1935年3月21日に全国で3番目の牧水歌碑として建立された。全国に300を超える牧水歌碑の中には、「歌碑祭」「碑前祭」を行っている場所がいくつかあるが、毎年3月に開催している延岡の「牧水歌碑祭」は戦時中も途絶えることなく最も古い。

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