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巨典の−−故郷は遠きにありて思うもの(12)

本紙掲載日:2022-03-10
8面

NPO法人「カラフルチェンジラボ」代表理事日向市出身の三浦暢久さん(44)−ふるさとは優しい地域であ

◆LGBTへの理解を−悩んでいる人のために

 「LGBT」。読者の皆さんもこの言葉を耳にしたことがあると思います。

 「L」はレズビアン(女性の同性愛者)、「G」はゲイ(男性の同性愛者)、「B」はバイセクシャル(両性愛者)、「T」はトランスジェンダー(身体の性と心の性が一致しない人)など、いわゆる性的少数派を表す言葉ですが、最近は「個性豊かな性」として認識されつつあります。

 福岡市でLGBTへの理解を深める活動などを行うNPO法人「カラフルチェンジラボ」。その代表理事を務める三浦暢久さん(44)は、日向市の出身です。

 三浦さんが、自分は他の男子とは違うと感じたのは、富島中学校時代だったそうです。その時に、自分の興味の対象は女子ではなく、男子だと自覚したのです。それは非常にショックな現実でした。加えて、激しいいじめにも遭いました。当時は性的少数派への理解がとても乏しかったのです。

 富島高校を卒業すると九州デザイナー学院へ進学します。日向から福岡へと環境は変わりましたが、残念ながらストレスからは解放されませんでした。わざと男っぽく乱暴に話すなど自分を偽り、演技をする日々が続きます。

 「このままでは自分が壊れてしまう。何も隠さずに生きていきたい」。そう決断し、カミングアウト(秘密を打ち明けること)を考えたのは30歳の時でした。

 しかし、果たして親は理解してくれるだろうか。そして、仕事や友人など大切なものをすべて失ってしまうのではないか…。

 三浦さんは、母親に手紙を書きました。率直に「自分は同性愛者であること」「自分の子ども(孫)を親に見せられないことのおわび」「そして、自分はこのまま生きていく覚悟を持っている」などを伝えました。

 しばらくたって、母からの手紙が届きました。封を開けると、「それでも、あなたが私の息子であることに変わりない」「あなたが幸せになれるのであれば、私たちは絶対に応援する」など、手紙はわが子への深い愛情にあふれていました。

 手紙を読み終えた後、三浦さんに大きな変化が起こります。「一気に雲が去り、晴れ間が広まった」。そんな印象だったそうです。

 この日から三浦さんは朝、幸せに起きられるようになり、身体が軽くなり、福岡の街が輝いて見え、心が折れなくなったと話します。カミングアウトは成功しました。

 今の三浦さんは、福岡市を中心に企業、地域、学校での講演活動や研修を行い、カウンセラーとしてエネルギッシュに活動しています。

 「今、悩んでいる人の相談に乗れるのも、あのつらい時代があったから。あの時代も私にとっては宝物なんです」と三浦さんは振り返ります。

 現在、日本には人口の1〜10%の性的少数派がいると考えられています。しかし、偏見を恐れてカミングアウトができない人も多く、そんな悩みを持つ人が身近にいることに全く気が付かない人も少なくないようです。

 きっと読者の皆さんの周りにも、性のことで悩んでいる人がいるかもしれません。そんな人たちにも優しく、そして男らしさ女らしさでなく、その人らしさで判断できる「優しさと柔軟性のある地域であってほしい」と、三浦さんはふるさとへエールを送ります。

 他者を認め、他者を尊重する機運が高まれば、私たちの県北にさらなる発展が約束されるのではないでしょうか。今や、九州のリーダーとして活躍中の三浦さん、時間が取れたら大好きな伊勢ケ浜を訪れて、大好きな天領うどんを堪能してくださいね。

(元UMKアナウンサー。現在、フリーアナウンサーとしてテレビ西日本の「ももち浜ストア」のMCを担当。日之影町生まれの延岡育ち。趣味は渓流釣り。県北のほとんどの川で釣りをしたというヤマメ釣り歴45年。延岡高校31回生・1979年3月卒/リポートは月2回のペースで掲載します)

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