２０２１新春インタビュー（１４）鶴田太美東郷町商工会会長

地域経済の振興にまい進

◆的確な情報提供、経営支援を展開

――昨年を振り返ってどんな年だったでしょうか。

　新型コロナの感染拡大に伴って、地域の祭りや敬老会などの行事が中止、もしくは規模縮小となりました。外出自粛や時短営業などで消費活動が縮小し、地域の事業者も大きな打撃を受け、過去に経験したことのない厳しい一年となりました。

　当会としても新型コロナウイルス対策に追われ、市や県、国が実施した緊急支援対策の給付金申請支援や資金繰り支援など事業継続のサポートのほか、市や県の商品券販売所を当会館にも設置するなど地域のことを第一に取り組みました。

　今年もコロナの感染状況を注視しながら、地域唯一の総合経済団体として存在意義を全うすべく、地域事業者の持続的発展のために市、県、国の施策を活用しながら、地区経済の振興に努めていきます。

――コロナ禍での経営課題解決に向けた取り組みや手応えは。

　新型コロナ感染拡大に伴い、売り上げが減少した事業者に対する給付金や補助金、助成金、金融支援など各種施策の周知活動や申請支援に力を入れました。

　その中でも、小規模事業者の販路開拓などに関わる資金の一部を補助する「持続化補助金」の申請が、例年に比べ大幅に増加したことは特徴的でした。特に製造業者からの申請が多く、コロナ禍でも事業を継続させ、環境変化に対応するための経営力強化に取り組む意欲的な事業者が多くいることを表しており、非常に心強く思っています。

　当会としても、事業者の思いを大切にし、アフターコロナ、ウィズコロナを見据えた、経営力強化を図るためのセミナーや相談会を開催するなど地域事業者に寄り添った支援に取り組んでいきたいと考えています。

――商工会館の移転について。

　国道３２７号の道路拡幅工事に伴い、昨年１１月に商工会館を移転しました。市発行の「元気クーポン券」販売との兼ね合いもあり、予定より早い移転となりました。移転に際し、ご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。

　長年慣れ親しんだ場所からの移転でご迷惑をお掛けしますが、新しい商工会館をどうぞよろしくお願いします。旧会館の取り壊しは、２月を予定しています。

――今年の抱負をお願いします。

　昨年は、九州産の素材にこだわった「九州パンケーキカフェ日向東郷店」のオープンや、当会員の成澤さんを実行委員長とする「オーガニックマーケット東郷」の開催で、町内に多くの人が訪れ明るい話題となりました。今年も徹底した感染防止対策の下で安全なイベント開催の検討、ＩＴツールの活用など状況に応じた地域活性化に取り組みます。

　新型コロナの感染拡大防止と社会経済活動の両立を目指し、地域の商工業者の皆さまが事業を維持・継続していくための的確な情報提供、地域に根付いた経営支援を展開して地域経済の振興にまい進します。

　お気軽に商工会をご利用ください。