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たいまつ手に虫追い

本紙掲載日:2018-08-15
3面
たいまつを手にあぜ道を練り歩く参加者

米を食い荒らす害虫退治−北川町家田

◆親子50人が参加

 延岡市北川町家田地区伝統の農事風習「虫追い」が13日、同地区公民館周辺で行われた。たいまつを手にした親子連れなど約50人が虫追い唄を歌ってあぜ道を歩き、害虫の駆除と豊作を祈った。主催は家田子供会(平田治会長)。

 公民館に集まった地元住民らは辺りが暗くなるのを待ち、たいまつに火を付けて出発。田んぼ周辺を練り歩きながら、先頭の鉦(かね)と太鼓の音に合わせて「共やぁ共やぁ御共やぁ、よろいの虫も御共やぁ、斉藤別当実盛どんのご陣立ち、あとはすっきり満作じゃあー」と声をそろえ、虫を追い払った。

 11年前から参加している岩佐春城君(北川中2年)は力強く太鼓をたたいて行列を先導。「自分の家でもお米を作っているので、豊作になるとうれしい」と話した。平田会長は「昭和20年代半ばに一度途絶え、その後復活した伝統行事。稲作農家は減っていますが、しっかりと次世代につないでいきたい」と伝統継承への意欲を語った。

 約800年前、平安末期の合戦の際、武将斉藤実盛は乗っていた馬が稲の切り株につまずいて討ち取られたために、稲を食い荒らす害虫になったといわれており、虫追い行事はその供養と豊作を祈る風習になったと伝えられる。

 昭和初期までは全国各地で行われていたが、農薬の普及などにより途絶えていった。家田地区では、昭和53年に地域文化の掘り起こしに取り組んでいる地元有志が復活させ、地区の伝統行事として毎年8月13日に行っている。

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