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“語り継ぐ”県事業スタート

本紙掲載日:2018-05-23
7面
サラみやざきの出演者たち
朗読劇「蒼天の向こうへ」を観劇する北浦中生

北浦中で特攻隊の朗読劇−サラみやざき公演

 県は今年度、若い世代に戦争体験の継承や平和の尊さについて考える事業に取り組んでいる。小・中・高校31校で平和学習を開き、戦争体験者の講話や戦時中の実話を元にした朗読劇を実施する。19日には延岡市北浦中学校(田中国央校長)であった。

 平和学習は、県が県遺族会連合会(宮崎市)に委託して実施している戦争体験者や遺族などの記録や資料の保存・展示活動の一環。平成27年度から続いており、今年度は小学14校と中学16校に加え、初めて高校1校でも開く。

 このうち、県北で最初となった北浦中では朗読劇「蒼天の向こうへ」を上演した。モデルとなったのは、太平洋戦争末期の昭和20年5月11日に鹿児島県知覧基地から特攻出撃した黒木國雄さん(延岡市出身)と、数々の偶然が重なって息子の出撃を見送った父・肇さん。

 せりふには肇さんが残した手記や國雄さんの遺書の文面が組み込まれている。声優・俳優養成スクールのサラみやざき(宮崎市)の役者らが戦争で引き裂かれた親子の心情を伝えた。

 上演後、脚本・演出の谷口ろくぞうさんは生徒ら約70人に、「平和とは何なのか、というのは難しい。戦争を知らない私たちの世代が自分で調べ、考えていくことが大切」と呼び掛けた。

 3年生の大戸絢人さんは小学生のころに知覧特攻平和会館に行ったといい、「きょうの平和学習をもとに平和とは何かについて、いろいろと調べていきたい」と話した。

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