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上杉忠弘(延岡出身)さんロングインタビュー(3)

本紙掲載日:2017-12-29
7面

活躍するイラストレーター

◆量産の日々

 「an・an」などの女性誌のイラストを10年ぐらい描きました。当時、来た仕事は全部受けようと思っていました。どんどん仕事が増えていって、書店に積んである雑誌の半分は描いていましたね。
 絵の具で描いていたので、一つ一つ描いていたら間に合わない。それで肌色と髪の毛の色を作り、並べた紙に肌色を塗って、それから髪の毛を塗っていった。アルバイトの人が1時間ぐらい前からイラストを取りに来ているので、ものすごく焦りながら描いていました。
 量産できて1日に10枚ぐらい描いていましたが、そういう仕事の仕方ではいい絵が描けるわけがないんですね。ある時、こういう仕事が本当に嫌になってしまった。もともと好きで描いたものではなく、何となく出来上がった絵柄なので嫌になってしまったんですね。
 僕は空間があるものが面白いと思っています。空間があったり、光とか世界観が見えるようなものをやりたくて、全く依頼がないのに描いていました。「女性のダイエットの絵を描いてください」と依頼されると、その女性の後ろにものすごく細かい背景を描き、「この背景を消してください」と言われたりしました。
 僕の絵を見て、描いているのが男性だと知った女性はショックを受けたようです。男性が女性の絵を描き、それが女性に受け入れられるというのはなかなかないんですよね。違和感がないように演じて絵を描いていました。

◇インターネットで発信
 僕はパソコンの導入がすごく早かった。筆ペンでラフを描いていたので一回仕事が終わると膨大な量のラフが残ってしまう。イラストの仕事って修正が多いんですね。修正があると、またゼロから描くんです。納得ができるまで何回も描くので、すごい量になります。パソコンを使えば修正が楽になり、部分的に変形したりできるんじゃないかと思って、それまでキーボードも触ったことがなかったのですが、思い立ってパソコンを買いました。
 当時、周りは誰もインターネットをやっていませんでした。今みたいにたくさんのホームページがあるわけでもなく、絵描きたちはパソコンを使う人がちらほらいたので、ネットの世界で少数の絵描きが仲良くなりました。
 ホームページを作って、そこに自分の絵をアップしたんです。そこで自分の好きな絵を描いてネットで見てもらえばいいんだと思った。それで世界の誰かが見て仕事が来たりするといいなということは思ってました。
 ホームページに載せていたら海外の人から連絡が来るようになりました。アメリカのディズニーから「魚が主人公のアニメを作る。その公開後に絵本を出したいので描きませんか」とメールが来たことがあります。いろいろあって結局、その話はなくなってしまいました。「ファインディング・ニモ」でした。

◇建物や街を描く
 建築の会社の社内報のイラストを毎月描いていました。その会社が造った建物をイラストにするのです。建物や街を描くことには、谷口ジローのアシスタントとして背景画を描いていたことが役に立ちました。「街を描いてください」という依頼があったときに、普通は女性誌などで描いているイラストレーターはできないと思うんですね。
 僕は谷口さんに見せないで描いていました。「こんな細かい絵を描いたのか」と谷口さんを驚かせたかったからです。谷口さんが見ようとすると「いやまだ見せられません」と言っていました。それで出来上がった絵を見せると、「おーっ」ということになります。褒めないですけど、「じゃあ次はこれ」と言ってくれるんですね。亡くなる前に「あのころのスタッフが一番良かった」と間接的に褒められましたね。

◇普通がつまらなくなった
 海外から仕事が舞い込むようになったのは2003年ぐらいです。イタリアの雑誌から仕事が来て、イタリアのファッションのコレクションをいろんなイラストレーターが描くという特集号があって、日本代表で私が描きました。
 谷口ジローのアシスタントとして描いた背景と、好きに描いていたファッションのイラストがいつの間にかだんだん近づいてきて、自分の仕事の中でできるようになってきた。
 女性誌のイラストを普通に描くのが本当につまらなくなってきて、ひねった表現をするようになりました。普通に描くことに飽きてしまったということなんです。
 だんだん言われた通りには描かないようになって、東京のFMラジオ局の番組表に「おしゃれな東京を描いてください」と言われて、古い建物の向こうにモダンな建物があるような絵を描いたことがあります。朽ちた建物が面白いなあと思って。延岡や宮崎で見た風景を全然違う依頼で違うものとして描いたものも結構あります。

◇描き続けることで
 僕がイラストレーターになろうと思った時に全然需要がなかった。でも、仕事がなくても自分が納得がいくまで続けていけば、点がつながって仕事につながっていくと思います。仕事でなかったら、こんなもの描いても意味がないよと思わずに自分が面白いと思ったものは描き続けてください。そうすれば、どこかでそれを「いいよ」と言ってくれる人が現れるんじゃないかと僕は思っています。(おわり)


◆鈴木ひょっとこさんを紹介−日向市の美術作家・イラストレーター

 上杉忠弘さんは宮崎マルチメディア専門学校で行った講演の中で、日向市在住の美術作家・イラストレーター、鈴木ひょっとこ(アーティスト・ネーム)さんを紹介した。

 兵庫県西宮市生まれ。2007年、武蔵野美術大学造形学部卒業。神楽に関心を持ち、2年前から日向市に移り住んで作家活動を行っている。

 「笑い」をキーワードとして、日本の伝統文化と現代の生活を織り交ぜた作品制作をしているという鈴木さん。手拭い、手描きちょうちん、一閑張りのバッグ、本の装画・挿絵など幅広く取り組んでいる。

 東京や京都、福岡などで個展やグループ展を開催。今月31日までは熊本市中央区の蔦屋書店熊本三年坂で「いとをかし絵展〜手書き提灯・一閑張」展示会&ワークショップを開いている。

 この日初めて会ったという上杉さんは「鈴木さんは日向に住みながら作家活動で生活している。宮崎県内にいて絵を描いて暮らしている人は僕の時代にはあまりいなかった。東京や関西に行かなきゃという流れに逆行している」と話し、鈴木さんのユニークな作品を映像で紹介した。

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