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一般会計−5778億3500万円

本紙掲載日:2017-02-16
1面
新年度県当初予算案を発表する河野知事

平成29年度県当初予算案

◆人口減少対策に重点−成長産業の育成加速化も

 県は16日、一般会計の総額が5778億3500万円(前年度比0・7%減)の平成29年度当初予算案を発表した。人口減少問題に真正面から向き合い、中長期的な視点に立った政策を着実に推進する「未来志向の地方創生予算」として編成した。河野知事は「TPP対策関連の国庫補助事業費の減少で前年度比マイナスとはなったが、攻める部分は攻めるなど、めりはりの利いた予算となった。就職支援などに地道に取り組み、宮崎新時代の飛躍につなげたい」と意気込んだ。当初予算案は23日開会の定例県議会に提案する。

 県財政課によると、当初予算案は財政改革を着実に実行しながら、「人口減少対策と中山間地域対策の強化」「世界ブランドのみやざきづくりの推進」「成長産業の育成加速化と新たな産業づくり」に重点を置いた。

 また、地域活性化の重点的展開や防災・減災対策強化のため、引き続き「特別枠」を設け、公共事業の追加分(45億円)と合わせ61億4000万円を措置。28年度創設の県営電気事業みやざき創生基金活用では地方創生の加速化や畜産の新生、みやざき新時代へのチャレンジとして47事業に9億7000万円、大規模災害対策基金活用では、災害時に的確に行動できる人づくりなど23事業に6億7000万円を計上した。

 歳入のうち県税は法人事業税などの伸びで1・2%増の958億3000万円、地方消費税清算金は3・5%減の403億8100万円。繰入金は305億3200万円で2・3%増だったが、収支不足分を補う財政調整2基金からの取り崩しは208億1900万円(0・4%減)に抑えた。

 この結果、自主財源は3・6%減の2283億700万円で、歳入全体に占める比率は1・2ポイント下がって39・5%。29年度末の財政調整2基金残高は約243億円と見込んだ。

 依存財源の地方交付税は0・2%減の1824億2500万円、地方譲与税は4・7%増の188億7700万円。県債(長期にわたる借入金)発行額は3・7%増の608億4100万円としたが、29年度末残高は2・2%減の8642億3900万円で、臨時財政対策債を除く実質残高も4861億9600万円まで改善と試算した。

 歳出の義務的経費は退職手当の膨らみで人件費が増加したものの、扶助費や公債費の減で0・5%減の2518億2400万円。投資的経費もTPP関連対策の国庫補助事業の減で普通建設事業費がマイナスとなり、2・3%減の1015億6300万円。一般行政経費も0・3%減の2244億4800万円。


◆奨学金返還を支援−県内就職大学生対象

 重点3施策のうち、人口減少対策と中山間地域対策の強化は65億7000万円を計上。目玉は、「みやざき産業人財(じんざい)確保支援基金」(最終的に3億2000万円を予定し、4分の1は企業負担)の創設。本県の将来を担う人材の流失を防ぐため、県内企業就職の大学生(大学院生、短大生ら含む)を対象に奨学金の返還を支援する。

 在学中に貸与を受けた奨学金の要返還額の2分の1を上限に、県内企業に就職した1、3、5年目に給付。32年度までの4年間に年間80人ずつの計320人を対象とし、うち160人は地方創生枠として高校3年の時点で決定する。給付にかかる期間は41年度までの予定。

 中山間地域対策では、世界農業遺産の高千穂郷・椎葉山地域の自主的な活動を後押し。「人と自然がしっかりつながる山の暮らしの再評価」の視点で、認定町村にアドバイザーを派遣して若者のさまざまな活動をサポート。中高生が一芸に秀でた人を訪ね、経験や思いを話し言葉で文章にまとめる「聞き書き」も実施し、発表会を通して地元への誇りの醸成につなげる。


◆資源継承人材を育成−エコパーク活用事業

 世界ブランドのみやざきづくりの推進は18億7100万円。29年度中に登録見込みの「祖母・傾・大崩エコパーク」活用促進事業では、生態系の保全や地域資源の継承人材の育成、観光や地域振興に向けたPR・普及啓発に取り組む。登録決定後は延岡市、日之影、高千穂町とで記念イベントも予定する。

 恵まれたサーフィン環境を生かした「サーフコーストみやざき」づくりも推進。日向市など関係市町や団体が改めて連携し、魅力を発信しながらサーファーの受け入れ態勢を強化するとともに、オリンピックの事前キャンプや国際大会の誘致を通じて、スポーツランドとしての一つの大きな柱として確立させる。


◆輸送対策に万全期す−全共3連覇対策

 成長産業の育成加速化と新たな産業づくりは85億1400万円。5年に1度の和牛五輪、第11回全国和牛能力共進会(9月、仙台市)での団体3連覇対策では陸路で1500キロ超の長距離輸送に対し、牛のストレスをいかになくし、最高の状態で本番を迎えさせるかに全力を注ぐ。3年後の東京五輪で「チャンピオンビーフ」として世界に発信するためにも負けられない。

 科学的データに基づく環境制御技術やICTを活用した宮崎方式スマート農水産業も推進。収益性の向上や新規参入を促すのが狙い。園芸、畜産、漁業で取り組み、園芸では既存の環境制御設備に飽差(ほうさ)制御技術(光合成を促進する技術)を付加した高生産技術を現地実証する。

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