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命を懸けた井堰、用水開削

本紙掲載日:2016-09-15
3面
藤江監物・図書父子の286回遠忌法要。焼香し、手を合わせる参列者

延岡の関係者、監物親子の遺徳しのぶ−日之影昌竜寺

 延岡市の田畑を潤す岩熊井堰(いぜき)と出北用水路の開削に命を懸けた延岡藩の家老藤江監物と、その長男図書(ずしょ)をしのぶ286回遠忌法要が14日、日之影町七折の昌竜寺(霊元丈法住職)で営まれた。主催した延岡市土地改良区(原田博史理事長)や同市の出北、長浜、別府、浜砂など各地区の関係者ら約100人が参列、15日は出北観音堂で藤江監物ら先賢8人の法要を営み、父子の功績に感謝しながら遺徳をしのんだ。

 昌竜寺では、参列者が同寺の近くにある父子の墓などを参拝。その後、本堂で法要があり、霊元住職の読経が響く中、次々と焼香、静かに手を合わせた。

 原田理事長は「多くの方々に参拝していただいてありがたい。こうした報恩の行事を長く続けていきたい」とあいさつ。出北旧ばんば音頭を伝承する会(岩佐保彦会長、13人)の会員が、先賢の功績をたたえる音頭を披露して締めくくった。

 藤江監物(1687〜1731年)は、7代延岡藩主牧野貞通の家老。「ひばりの巣」といわれていた当時の出北村に水を引くため、享保9(1724)年、井堰と用水路の工事に着手した。

 しかし、人力のみの上、度重なる洪水などで工事は難航。多額の藩費を費やしたことから、工事途中の同16(1731)年、軍用金流用の罪を着せられ、図書ら3人の子供と舟の尾(日之影町)のろうに投獄された。程なくして獄死した図書のことを知った監物は自ら食を絶ち、非業の死を遂げた。

 監物の死後、郡奉行の江尻喜多右衛門が遺志を継ぎ、工事着手から10年後の同19(1734)年に完成した。

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