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陸路寸断の被災地を救え

本紙掲載日:2024-05-25
3面
物資を運び出す国土交通省九州地方整備局の職員
貯水タンクから給水パックへの給水支援

宮崎地域「命のみなとネットワーク」緊急物資の海上輸送訓練

◆海洋環境整備船「海煌」を使用

 災害により陸路が寸断した孤立被災地に緊急物資などを海上輸送する訓練が22日、日向市細島港の商業港地区2号岸壁などで行われた。宮崎地域「命のみなとネットワーク」推進協議会の構成機関が参加。海洋環境整備船「海煌(かいこう)」を使い、物資の海上輸送や荷下ろし、運搬車への積み込み・搬送、給水支援などを確認した。

 激しさを増す豪雨災害や土砂災害により、海上輸送による緊急物資や生活物資、救援部隊や被災者の輸送の事例も増えつつあることから、国土交通省港湾局は、港を最大限に活用した物流・人流ネットワークを「命のみなとネットワーク」と名付け、全国各地で取り組みを展開している。

 九州地方整備局宮崎港湾・空港整備事務局は昨年10月、県、延岡市、日向市とともに、宮崎地域の海路を使った災害支援を見据え、防災ネットワーク構築や災害支援の効率化につなげる取り組みを進めることを目的とした協議会を設立した。

 訓練で使われた「海煌」は、八代港を基地港とする国土交通省九州地方整備局所有の船で、全長35メートル、幅11メートル、総トン数195トン。9千リットルを貯水可能なタンクやカッター付きグラブを装着した多関節クレーンなどが搭載されている。

 訓練は、土砂崩れの発で主要幹線が寸断され、近隣からの支援物資の陸上輸送が困難になったとの想定で実施。県や市、宮崎港湾・空港整備事務所の職員ら約20人が参加し、細島港の岸壁に船で支援物資を搬送する流れを確認した。

 詳細は、本紙へ。

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