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延岡市消防団女性消防隊「とよ姫隊」に学びたい

本紙掲載日:2023-06-17
3面

佐伯市女性団員と初の交流会

◆防災対応ゲームなどで意気投合

 延岡市消防団女性消防隊「とよ姫隊」(富士持正美隊長、15人)と、大分県の佐伯市消防団佐伯方面隊女性部(江藤好美部長、9人)の意見交換・交流会が11日、延岡市消防本部で初めて開催された。とよ姫隊から7人、佐伯方面隊女性部から8人が参加。互いの隊の活動や課題を共有するなどして親睦を深め合った。

 佐伯方面隊女性部内で「県外の女性消防団を学びたい」という意見が挙がり、同部の団員、鶴本志津子さん(63)が、とよ姫隊への研修を提案した。18年前の女性消防団員活性化大会で、延岡市の女性団員たちが劇を披露していたのが印象に残っていたという。

 この日は、各団員の自己紹介の後、両隊がそれぞれの活動を報告。とよ姫隊は、定期的に応急手当ての講習会を開いていることや県の防災救急ヘリコプター「あおぞら」との合同訓練に参加したこと。ラッパ隊で活躍している団員がいることなどを紹介した。

 一方、佐伯方面隊女性部は、子どもたちを対象にした広報が現在の活動のメインとし、実際に幼保園を訪ねて行っている手作りの紙芝居や幼児向けのカードゲーム「ぼうさいダック」を実演した。

 ぼうさいダックは、表に災害のイラスト、裏面に災害に備えてポーズを取る動物のイラストが描かれたカードを使ったレクリエーションで、次々と掲げられるカードに対応したポーズを取っていくことで災害対応を楽しみながら身に付けられる、というもの。

 とよ姫隊の団員たちも実際に体験し、「地震」のカードが出た時は「ダックのポーズ(両手を頭に乗せながらかがみ込む)」。「台風」のカードが出た時は「ウサギのポーズ(両耳に手を当てて、情報に耳を傾ける)」など、テンポ良く体を動かし、たまに間違ったポーズをする団員も出てくるなど、会場は大いに盛り上がった。

 意見交換会も行われ、佐伯方面隊女性部は、防災アドバイザーとしての資格が生かされていない活動の現状や「とよ姫隊」のような愛称を決めたいこと、ラッパ隊活動に憧れていることなどを相談。とよ姫隊は自分たちの現状と照らし合わせながら、質問に答えていき「(とよ姫隊が)比較的、やりたい活動をさせてもらっているのは、市消防本部事務局の方々のおかげ。やる気と、本部との連携が大切」と話した。

 佐伯市消防団佐伯方面隊女性部の江藤部長は「ラッパ隊や応急手当ての講習など、とよ姫隊の方たちは自分たちがしたいと思っていることを全部やっていると感じた。新聞やSNSを使った普及活動も今後、参考にしていきたい」と笑顔。

 とよ姫隊の富士持隊長は「手作りの紙芝居や、ぼうさいダックのレクリエーションなど、自分たちがやっていない活動をやられていて、良い刺激になった。短い時間だったが、すっかり団員たちも意気投合した様子。ぜひ、今後も交流を深めていきたい」と話していた。

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