旭建設（日向）が最高賞の国交大臣賞

今年度創設−建設人材育成優良企業表彰

　日向市向江町の旭建設（黒木繁人社長）はこのほど、国土交通省と建設産業人材確保・育成推進協議会が今年度から新設した「第１回建設人材育成優良企業表彰」の最高賞となる国土交通大臣賞を受賞した。

　同表彰は、ＣＣＵＳ（建設キャリアアップシステム）などを活用し、技能や経験に応じた給与の引き上げ、計画的な人材育成など、建設産業の担い手確保や育成に積極的に取り組む企業、団体が対象。

　同社は、残業禁止や週休２日制、時間休、テレワークなどを導入し、２０１９年度に経済産業省の「新・ダイバーシティ経営企業１００選」にも選出されるなど多様な働き方改革を実践。ＣＣＵＳレベルに応じて月５００〜２万円の給与引き上げを行うなど幅広い取り組みが評価された。今年度は全国２０６の企業、団体から応募があり、同社を含め草野作工（北海道）、鹿島建設（東京都）の３社が大臣賞に選ばれた。

　表彰式は１１日、東京都千代田区霞が関の国土交通省であり、斉藤鉄夫国土交通大臣が黒木社長に賞状を手渡した。賞を受けた黒木社長は「社員に豊かな生活を送ってもらえるよう、さまざまな取り組みを推進している。ＣＣＵＳを活用し、建設業が地域の未来を支える業界となれば」と話した。


■ＣＣＵＳ（建設キャリアアップシステム）

建設業に関わる技能者（作業員）の資格、現場での就業履歴などを登録・蓄積し、技能・経験が客観的に評価されることで、技能者の適切な処遇、業務負担減などにつなげる仕組み。国土交通省が推進し、２０１９年から全国で運用を開始した。
技能者は、本人情報、保有資格などを同システムの管理団体に登録し、ＣＣＵＳカードを取得。現場に設置されたカードリーダーなどでカードを読み取ると就業履歴を記録し蓄積される。１０月末の技能者の登録者数は全国で約１０２万人。