チャレンジショップ「和」開店

延岡商業高流通経済科・商品の仕入れや販売経験

◆地域の商店街で活動−来年１月まで延岡市栄町

　県立延岡商業高校（堀切康博校長、３９０人）流通経済科が経営するチャレンジショップ「和（なごみ）」が２２日、延岡市栄町のノベオカノマドハウスにオープンした。来年１月まで月、火、金曜の週３回、営業を予定しており、生徒らは「売り上げを上げたい」と意気込んでいる。

　「和」は２００２年に始まった、起業家マインドの育成を目指した実践的、体験的な学習の場。地域の商店街の空き店舗を活用し、生徒が商品の仕入れから広報、販売など経営全般を担う。

　初日はオープニングセレモニーがあり、堀切校長は「この取り組みが、地域への貢献につながるとともに、将来はこの生徒たちが地域を担う人材になることを祈念します」とあいさつした。

　来賓らによるテープカット、ダンス愛好会によるパフォーマンス後、草野彪夢店長（１８）の「いらっしゃいませ」の掛け声でオープン。セレモニーを見守った人らが次々と気に入った商品を購入していた。

　店内には、延岡しろやま支援学校が制作した食器や一閑張りの籠、高千穂高校の安信茶など高校生が手掛けた商品や、昨年も人気だったはせがわだんごの商品など、県北の企業を中心に仕入れ担当が選んだ商品が並ぶ。

　原材料や輸送量の値上げで、仕入れ値が例年より大幅に上がった商品も多いが、全体の売り上げを保ちながら、定番商品は値段を変えることなく店頭に並べられるよう、工夫して仕入れや値付けを行っているという。

　今年は新たな取り組みとして、同校経営情報科が開設中のオンラインショップ「桜咲（さくさく）モール」も商品を出品。同モールの知名度を上げることも目標の一つで、同科３年生も交代で店頭に立ってグッズなどを配付し、宣伝する。

　桜咲モールの甲斐凜夏社長（１８）は「一緒に売る機会を頂けたので、クラスみんなで協力し、将来に生かす経験にしたい。売り上げを伸ばしたい」と話した。

　のべおか駅まちモールの稲用正博会長は、例年店舗を構える山下新天街に比べ、栄町は人通りが少ないこと、コロナ禍で厳しい状況の中、各店主らは必死に頑張っていることを紹介し「皆さんは２６日から企業戦士。甘い考えは捨てて」と激励。早速声を張り上げて宣伝する〃後輩たち〃に、「がんばって」とエールを送っていた。

　草野店長は、「和に来てもらうことで山下新天街まで足を運んでもらえる流れをつくりたい。和を認知してもらい、この季節になったら和と思ってもらえる存在になりたい」と話した。

　同店は来年１月２４日まで、月、火、金曜の午後２〜５時に営業。テスト期間や年末年始は休業する。

　問い合わせは同高（電話延岡３２・６３４８）まで。