生け花の歴史、技術学ぶ
本紙掲載日：2022-07-11
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華道家元池坊の巡回講座
華道家元池坊による「池坊巡回講座」が６月２６日、延岡市のカルチャープラザのべおかハーモニーホールで開かれた。延岡支部（松��和子支部長）の会員ら約１００人が参加。池坊中央研修学院講師の古川浩孝さんが実演を交えて講義した。
同巡回展は１９５２年から全国各地で開催する池坊最大規模の講習会で、今年で７０周年の節目を迎えた。会員が最新情報や伝書の解説などを学ぶ貴重な機会となっているだけでなく、非会員や初心者も参加でき、本部から派遣される講師の生け花も間近に見られるため喜ばれている。
この日は古川さんが生け花の歴史をひもときながら、巡回講座の７０年間の歩みを映像視聴も交えて紹介。「生け花人生には〃花〃〃人〃〃時〃という三つの出会いがある」として、自身の好きなササユリや恩師との出会いなどについて語り、型にとらわれない「自由花」を披露した。
小瓶に毛糸の玉をかぶせた上から飾りピンを刺して花器を作り、ガーベラ、デルフィニュームなどを生けたかわいらしい小作品や、黒の台座に山シダ、グロリオーサを配したシックな生け花、針金をねじって紙飾りを固定する装飾法などを実演。「どんなに異質物を入れようが、花を引き立たせるのが目的」「異なる色合いでも統一感を持たせることが大事」などとアドバイスした。
休憩時間になると古川さんが生けた作品を展示したテーブルには参加者が人垣をつくり、盛んにカメラやスマートフォンを向けて写真に収める光景が見られた。