南方東・西階地区の歴史学んで

南方小へ史跡ガイド本贈呈−西階地区青少協

　延岡市の西階地区青少年育成連絡協議会（峯田克明会長）は６日、南方東・西階地区の史跡や名所などをまとめた「史跡ガイドブック」１００部を校区内の南方小学校（柳瀬智文校長、６７９人）の５年生１００人に贈呈した。

　同会は２０１５年から地域の歴史や文化について学んでもらおうと、毎年「史跡探索会活動」を同校児童と行っていたが、３年前から新型コロナウイルスの影響で実施できなくなった。そのため、昨年から活動の代わりにガイドブックで地域に親しんでもらおうと史跡ガイドブックを制作し、同校へ寄贈している。

　冊子は「（両地区は）原始時代をはじめ、古代、中世、近世、近代、現代すべての時代の史跡が存在する歴史の宝庫」と、地区の魅力や見どころをカラー写真で分かりやすく紹介している。

　原始時代（旧石器時代など）は吉野遺跡、古代は南方古墳群について解説。中世は大貫用水の開削や岩熊井堰（いぜき）の改修に携わった先賢に触れている。

　また、明治以降の両地区内小中学校の変遷や役場跡地のほか、コノハナロード、えんキッズなど現在の施設も紹介。史跡全５２カ所を記した見開きの「探索マップ」も掲載されており、今後の探索会での活用も検討していくという。

　峯田会長は「皆さんには冊子を使って、いろんな所を学んでほしい。南方の地域に対して愛着と誇りを持ってもらいたい」と話した。

　贈呈式に出席した野口陽菜さん（１０）は「地域を大切にして笑顔にしたい」。河原琉偉さん（１０）は「こんなに詳しく（地域のことを）書いているんだと思った」。長友咲空さん（１０）は「この地域を大切にしている人がいるんだと思った。ごみがあったら拾いたい」と話した。