「ひなたＷＯＭＡＮ」（８６）ＪＡ延岡女性部フレッシュミズ北浦支部・甲斐亜季さん

地域の絆づくりに奮闘

　食や農業に関心のあるおおむね４５歳くらいまでの女性で組織するフレッシュミズ。２年前に率先して北浦支部を立ち上げ、初代会長として地域の絆づくりに奮闘する。

　「不安だらけのスタートでしたが、地元食材を使ったお菓子づくりや芋掘り体験などを企画したところ、毎回３０人程度の親子が参加してくれました。皆の笑顔を見て今までの苦労が報われ、本当にうれしかったです」

　実感したのは、子どもが喜ぶイベントであれば、ママさんたちが積極的に参加してくれるということ。参加者同士はもちろん、普段はあまり接点のない女性部役員やＪＡ職員らとも交流を深める機会ともなった。

　「台風や地震などいざというときに助け合うためには、普段から協力し合える関係性を築くことが重要。私たちの活動が、こうした課題の解決につながるのではと思えたことが何よりの収穫です」

　目的意識を持ったチャレンジが高く評価され、ＪＡ全国女性組織協議会の２０２１年度「フレミズ活動『わたしの一歩』作文コンクール」で、全国２１編の中から見事最優秀賞に輝いた。

　教師志望だった宮崎公立大在学中に今の夫と知り合い、卒業後に結婚。大学生の息子、高校生の娘に寄り添う傍ら、夫、義母と共に繁殖牛１０頭を養い、葉タバコ２ヘクタール、飼料用稲９ヘクタールを栽培する。

　「何も分からず大変でしたが、今ではコンバインなどにも乗れるんですよ。丹精込めて育てれば必ず応えてくれる農業が大好きです」

　コロナ禍で思うような活動ができないのが目下の悩みという。後継の会長選びも急務だ。

　「参加者だけでなく、周りの人も地域も元気になるような取り組みを今後とも続けていきたい」