ＩＣＴ活用し地方創生

本紙掲載日：2021-12-13

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協定書を手にする読谷山市長と山本社長ら（延岡市役所）

延岡市と慶大、ＡＪＳ社が協定

　延岡市と慶應義塾大学ＳＦＣ（湘南藤沢キャンパス）研究所、ＡＪＳ株式会社（本社・同市旭町）は１０日、「地方創生における研究開発に関する連携協定」を結んだ。ＤＸ（デジタルトランスフォーメーション）の推進やＩＣＴ（情報通信技術）などを活用して地方創生に資する取り組みを進め、地域活性化と市民サービスの向上を目指す。

　ＳＦＣ研究所は地方創生などの先進的研究や社会連携を推進する拠点として活動しており、ＩＣＴを活用した地域課題の解決など幅広い研究や実証事業を展開。延岡市とは今年３月に「地方創生における研究開発に関する連携協定」を結び、市内中学校との同時双方向遠隔授業や論理コミュニケーション教育の実践などに取り組んでいる。

　ＡＪＳは旭化成グループの情報システム会社として設立され、現在はＴＩＳインテックグループの企業として、全国規模でシステム開発、パッケージソフト、ネットワークの各事業を展開。延岡駅前複合施設エンクロス内にショールームを構え、ＩＣＴ推進やデジタル技術の実装に関する豊富な実績やノウハウを有する。

　協定書には３者が連携して、①地域特性とＩＣＴ特性を生かした地方創生②ＳＦＣ研究所に属する地域ＩＣＴプラットフォーム・ラボラトリの研究成果の社会実装③市内に拠点を有する企業と連携したＩＣＴを活用したプロジェクト等の創出④ＡＪＳの延岡事業所・延岡ショールームを拠点としたＩＣＴ活用の地方創生―などに関して取り組むことを明記。協定期間は２０２６年３月３１日までで、１年ごとに更新できることとした。

　市役所で行われた締結式にはＡＪＳの山本修司社長と読谷山洋司市長、オンラインで出席したＳＦＣ研究所の飯盛義徳所長が協定書に調印。市議会の本部仁俊議長が立会人を務めた。

　読谷山市長は「延岡の経済の底上げと都市部との格差をなくすという長年の課題を吹き飛ばす新しい動きを、地元発で形づくるスタートにしたい」と期待。飯盛所長は「新たな取り組みの成果を延岡市に還元し、地域の皆さまの何らかのお役に立ちたい」。山本社長も「いろんな形でいろんなことをまずやってみようという気持ちで臨みたい」と意欲を語った。