「宮崎ならではの切り口で」

宮崎大学の鮫島新学長−１日就任

　宮崎大学の新しい学長に就任した鮫島浩氏（６４）が１日、宮崎市の同大学で記者会見し、「大学として高等教育と世界に向けた研究は必須。すべての部門で宮崎ならではの切り口を重点的に突き詰め、発信したい」などと抱負を語った。

　鮫島氏は、２期６年にわたり学長を務めた池ノ上克氏が９月３０日に任期満了で退任したのに伴い、１日付で新学長に就任した。任期は３年。「大学を今後どのように向けて進めていくのか。その重責を感じ、身の引き締まる思い」と述べた。

　これまでの学長がつないできた各種業績が成果を上げる時期に来ているとし、「気を抜くことなく事業を進め、大学として社会的インパクトを残せるよう努めたい」。産学官連携の重要性などを挙げ、今後も進めていく考えを示した。

　また、「時代の要請に応えるべく内部の改革、改変も進めていく必要がある」とし、ＳＤＧｓ（持続可能な開発目標）をはじめ、コロナ禍を踏まえた他分野・異分野を含めたコミュニケーションづくりの取り組み強化などを掲げた。

　「ＤＸやＡＩを使った教育の問題、国際化、医療、福祉など全てにおいてこれまで培ってきたもの、一歩踏み出してきたものを地域と連携してさらに進めたい。いろんなことをやるため、コミュニケーションを深めながら取り組みたい」

　鮫島氏は鹿児島県出身で、鹿児島大学医学部医学科卒。１９９５年に宮崎医科大学（現宮崎大学医学部）産婦人科に入局し、２０１１年に宮崎大学医学部生殖発達医学講座産婦人科学分野教授、１６年から同大学理事・医学部付属病院長。県内の周産期医療体制構築に尽力している。

◆宮崎大学−新役員体制を発表

　宮崎大学は１日、鮫島浩新学長の就任に伴い、新たな新役員体制を発表した。「世界を視野に地域から始めよう」をスローガンに、地域活性化の中核的役割を果たすとともに、宮崎の創造をリードする、日本や世界に貢献できる大学として、持続可能な社会構築、地域共生社会の実現に努める。

執行部体制は次の通り。

学長＝鮫島浩▽理事（研究・企画担当）・副学長兼務＝片岡寛章▽同（教育・学生担当）・副学長兼務＝新地辰朗▽同（病院担当）・病院長兼務＝帖佐悦男▽同（人事・基金・ＳＤＧｓ担当）・副学長兼務＝明石良▽同（総務担当）・事務局長兼務＝迫田浩一郎▽同・非常勤（法務担当）＝日野直彦▽監事＝中田哲朗▽同・非常勤＝川島秀文▽副学長（目標・評価担当）＝酒井剛▽同（入試担当）＝中林健一▽同（基礎教育担当）＝石川千佳子▽同（産学・地域連携担当）＝淡野公一▽同（国際連携担当）＝村上啓介▽学長特別補佐＝永山英也▽理事補佐（男女共同参画推進担当）＝伊達紫▽同（看護部担当）＝久保敦子