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延岡共立病院に乳腺外科−前田資雄医長に聞く

本紙掲載日:2021-08-30
3面
前田資雄医長

地元で完結医療界の〃地診地療を〃目指す

◆罹患数多い乳がん−早期発見、治療が大切

 延岡市山月町の延岡共立病院(赤須晃治院長)に6月1日、乳腺外科が新たに開設された。乳がんは女性の罹患(りかん)率が第1位となっており、その割合はおおよそ10人に1人とも言われている。その診療、治療の最前線に立つ乳腺外科の医長、前田資雄医師に話を聞いた。

−−開設した経緯は。

ブレストセンターさがらクリニック延岡(同市恒富町)で約10年、乳腺外科に携わってきましたが、乳がんと診断された患者さんの多くに、検査や治療のために宮崎市まで足を運んでもらっていました。
将来的に高齢者は増えていきます。今回の新型コロナウイルス感染症のようなパンデミック(世界的大流行)が起こると、県内ですら移動がますます大変になります。
こうした状況を考えると、県北の未来のために地元で完結する乳腺外科診療を行い、患者さんの負担を減らしたいと思うようになりました。この考えに共感、賛同していただき、延岡共立病院乳腺外科の立ち上げに参加させてもらいました。

−−乳腺疾患とは。

乳腺疾患には、悪性疾患と良性疾患があります。悪性疾患が、いわゆる乳がんです。これ以外が良性疾患で、乳房が腫れたり痛くなったりする炎症性疾患や、若い女性に多い線維腺腫や中高年女性にみられる乳腺症などが一般的です。

−−女性が乳がんを発症する割合は、10人に1人です。

がんの中でも乳がんは、女性が最も発症する疾患です。30代後半から徐々に増え始め、40〜50代で発症のピークを迎えます。以降は下がっていくのですが、60代で再びピークを迎える傾向にあります。
罹患数は最も多いですが、がんの中での死亡数は5番目です。この理由として、乳がんが発見しやすいということ、近年治療に有効な薬が生まれたことが挙げられます。
しかし、全てのがんと同じく、乳がんも早期発見、早期治療が大切です。放置、進行すると別の部位に転移する可能性があります。しこりに気付いたり、乳腺に違和感を覚えたら早めに受診してもらえたら、と思います。

−−診療と治療の内容は。

診療では、超音波とマンモグラフィで検査を行います。乳がんが疑われた場合、その部分の組織の一部を採取し、病理検査に提出する針生診を実施します。これで、良性か悪性かの診断と、がんの場合、その性質や治療に有効な薬剤の種類などが分かります。
乳がんと確定されれば、手術を行います。手術には、部分切除と乳房全体を切除する全摘があります。進行するとリンパ節に転移するので、必要に応じてリンパ節を切除することもあります。時間は2時間前後です。
術後は再発を防ぐため、補助療法に取り組みます。補助療法には、ホルモンに作用する薬を投与する内分泌療法、抗がん剤療法、がんの表面にあるたんぱく質や遺伝子に作用し、腫瘍縮小効果がある分子標的薬剤による治療、放射線治療などがあります。

−−今後の抱負は。

高齢になれば合併症のリスクも高まります。延岡共立病院にはさまざまな診療科があり、その専門医師と連携することで合併症にも横断的に対応できます。乳腺外科の枠にとどまらない診療、治療を通して、患者さんに寄り添っていきたいと考えています。
また、農業の世界に地産地消という言葉があるように、医療界にも地元で診断のみならず治療を受ける、言わば「地診地療」を目指して他科の医師や薬剤師、看護師、検査技師、事務の方々と協力し、さらに大学病院や、県立病院、医師会の先生方にもご指導いただきながら、検査から治療まで完結した医療を提供し、県北の地域医療に貢献できればと思っています。

【プロフィル】前田資雄医師
1949年8月22日生。都城市出身。鹿児島大医学部を卒業。県立宮崎病院での研修を経て、宮崎大学医学部の第一外科に入局。約20年前から乳腺外科の診療に携わり、2008年からはブレストセンターさがらクリニック延岡に勤務。院長を経て現在、延岡共立病院乳腺外科医長。

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