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▽Ｌ サイズ 1枚 300円
▽ＬＬ サイズ 1枚 500円
▽Ａ４ サイズ 1枚 1,200円
（Ａ４サイズはラミネート加工もできます。ラミネート加工は500円追加） |
Ｌ サイズ
（8.9×12.7センチ） |
1枚 300円 |
ＬＬ サイズ
（12.7×17.8センチ） |
1枚 500円 |
Ａ４ サイズ
（21×29.8センチ） |
1枚 1,200円
（ラミネート加工は300円追加） |
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国文祭−物語仕立ての工作イベント
◆必要な物を作りながら進もう
物語仕立ての工作イベント「カラフルな森〜キッズアート工作の森〜」が８月８日午前１０時から午後３時まで、延岡市本小路のカルチャープラザのべおか１階多目的ホールで開かれる。国文祭・芸文祭みやざき２０２０の分野別フェスティバル「こどもの文化の祭典」の一環。市内在住の小学生を対象に、２３日まで参加者を募集している。
◆２３日まで参加受け付け
子どもたちは物語の主人公となって探検の旅に出掛け、途中で出合うミッションをクリアするため、必要な物を工作しながら森の奥へと進む。物語仕立てで工作を楽しむ、今までにない参加型の企画になっている。
原案は、今年１月に膵臓（すいぞう）がんのため死去した同市出身の俳優で、演出家、脚本家の本田誠人（まこと）さん（享年４７）。本田さんの妻・泉さん（４２）が代表を務めるユニット「あんてな」がプロデュース、講師は同市在住のイラストレーター、キッズアートインストラクターのｍｉｙｕ（酒井美由紀）さん（４８）が務める。
きっかけは、本田さん夫妻とｍｉｙｕさんの３人が２０１８年８月から毎月１回、イオン延岡店（旭町）のキッズスペース・ひなたぼっこで開いていた歌、読み聞かせ、工作を組み合わせた「あそびば」だという。
１９年にｍｉｙｕさんが、市の国文祭担当者から「国文祭で子ども向けのイベントがやれないか」と相談を受け、「せっかくなら本田さんたちと、お芝居とアートの面白いコラボをやってみたい」と、２人に声を掛けた。
当初開催予定だった２０年秋に向け、３人で集まっては企画を練った。誠人さんは「すぐにイメージができる人」とｍｉｙｕさん。アイデアを思い付いては「これどんげやろか」と連絡を取り合い、想像を膨らませた。大まかなストーリーができた頃、コロナ禍で延期が決定。「年明けにまた動きだそう」との約束は、誠人さんの死去により果たせなかった。今回、大まかに決まっていたものを基に泉さんと２人で考え、仕上げた。
参加無料。昼食を持参して参加する。定員２０人で、２３日午後５時１５分まで応募を受け付け、抽選を行う。参加希望者は、児童の�〔樵亜覆佞蠅�な）�∪�別�３惺嗣将こ愬��ダ固�月日�κ欷郤圓量樵悪�保護者の電話番号―を記入し、市教委社会教育課にメール（ｓ−ｋｙｏｕｉｋｕ＠ｃｉｔｙ．ｎｏｂｅｏｋａ．ｍｉｙａｚａｋｉ．ｊｐ）で申し込む。
◆ここ見て、聞いて、楽しんで「私たちも心の底から楽しみます」講師・キッズアートインストラクターのｍｉｙｕさん
本田誠人さん、泉さんと３人で「子どもたちを楽しませよう」と企画を練ってきました。
私たち３人は子どもたちとの時間が大好きで、「子どもたちがわくわくどきどきすることを提供していこうね」と張り切っていた矢先のコロナ禍でした。古くからの友人であり、仕事仲間。同じ表現者として頑張ってきた誠人さんと一緒にできないのは残念ですが、天国から見守ってくれている。成功できると確信しています。
「僕たちが楽しんでいれば、自然と子どもたちは集まってくる」といつも言っていた誠人さんのように、心の底から楽しみたいです。
みんなで一つ一つミッションをクリアしながら作り上げていきます。今までに味わったことのない経験ができると思います。子どもたちが「楽しかった」と思える一日にしたいです。延岡市大貫町在住。
◆本田誠人さんの遺作を延岡で−妻・泉さんインタビュー
本田誠人さんの遺作となる物語仕立ての工作イベント「カラフルな森−」が延岡市で開かれるのを前に、妻で同イベントをプロデュースするユニットあんてな代表の本田泉さん（川南町在住）に誠人さんへの思い、同イベントへの思いを聞いた。
◆「あっぱれ」って言ってもらえて喜んでいると思います
−−誠人さんが天国へと旅立ち、半年がたちました。
すごく遠くに行ってしまったような、まだすごく近くにいるような、不思議な感じです。ありがたいことに今回の工作イベントをはじめ、９月２５日に宮崎市で予定されている国文祭・芸文祭みやざき２０２０総合フェスティバル「いざや、みやざき宵まつり」など、たくさんの作品を誠人さんが残してくれています。引き継いでやらないといけないことがたくさんあって、とにかく今は目の前のことを一生懸命にやっています。
−−改めて、誠人さんはどういう人だったのでしょうか。
とにかくみんなと楽しいことをするのが好き、みんなを笑わせるのが好き。中学生の文化祭の時の〃ノリ〃で、そのまま大人になったような人でした。家庭でもそれは変わらず、いつも私や子どもたちを本気で笑わせようとしていました。「疲れないんだろうか」とこっちが思ってしまうくらいで。３人の子どもたちにとっては最高に優しくて、面白いお父さんでしたね。
−−コロナ禍の昨年１１月、延岡市の延岡総合文化センター大ホールで開かれたエンターテインメントステージ「本田笑劇場」で、誠人さんは「エンタメを止めるな」と力強いメッセージを発信されました。
（コロナ禍の中）本当に開催できるのか、ぎりぎりの判断が迫られた時期でした。私たち出演者も本番、あの場で初めてあの言葉を聞いて、思わずぐっと感極まってしまいました。そういうことが言える、そういうことができる人でした。
翌１２月に宮崎市で行われたユニットあんてな１０周年記念「あんてな文化祭」が、本人にとっては最後のステージになりました。リハーサル前日まで入院していたほど、体はぎりぎりの状態だったのですが、本番後、うそみたいに元気になって。人に笑ってもらうのが生きがいで、人の笑顔が大好きだったんでしょうね。
−−最期は、川南町の自宅でご家族に見守られて天国へ旅立たれたそうですね。
「あんてな文化祭」が終わって、亡くなるまでの１カ月ちょっと、初めて家族でゆっくりと過ごすことができました。それまでは誠人さんも私も本当に忙しくて、目の前のことを必死にやっている毎日でした。
誠人さんは洗濯物を干すのが好きだったのですが、朝、お日さまが出てきたのを見て二人で「きょうは洗濯物が乾くねー」「幸せやねー」と言い合っていましたね。
訪問看護を受けていたのですが、ぎりぎりまでたくさんしゃべりましたし、一緒にご飯も食べました。洗濯物も干していました。亡くなる前日まで、朝いつものように窓越しに、小学校に登校する上２人の子どもたちの姿を見えなくなるまで手を振って見送っていました。本当は立ち上がるのもつらかったと思うのですが。
６日前には近所の公園に写真を撮りに行きました。青空を背景に両手を上げて笑顔で「じゃあね、またね」って言っているような写真で、亡くなった後、ＳＮＳ（ソーシャル・ネットワーキング・サービス）を通じて、親しかった皆さんに送らせてもらいました。それが本人の希望でした。５日前には末っ子の１歳の誕生日を一緒にお祝いすることもできました。そして、自分の誕生日の日に息を引き取りました。
−−誠人さんらしい、「あっぱれ」な最期ですね。
「あっぱれ」って、みんなから言ってもらいたい。みんなから褒められたい。そんな、本当に子どもみたいな人でしたから、そう言ってもらえて今、すごく喜んでいると思います。
悲しいことが好きじゃない人で、本当は生前葬を開いて、そこでコントがしたかったみたいです。おでこに三角形の白い布を着けて、棺おけから出てきて司会者に突っ込みを入れたり、参列者と握手会や撮影会をしてみたり。「そんなことができたらな」と生前、笑いながら話してくれました。それをかなえてあげることはできなかったのですが、みんなを愛して、みんなから愛されて、きっと悔いはないだろうと思います。
ただ本人は「まだまだできる」と思っていたと思います。私としてもネガティブなことは言いたくなかったし、不安にさせたくなかった。残された時間が少ないことを言った方が良かったのか、言わなかったことが良かったのか、それは今も分かりません。
−−今回のイベントは、誠人さんの遺作としては初めて地元・延岡で開かれます。
ついつい大人って、子どもたちに「汚さないで」「散らかさないで」って言ってしまいますよね。さらにコロナ禍で、子どもたちにとって楽しいことがどんどん削られてしまっています。「だからこそ、子どもたちが思いっきり表現を楽しむ空間になるといいよね」って、よく誠人さんも話していました。発想が自由な人だったので、生きていたらきっと、子どもたちの誰よりも張り切って参加したと思います。