働く人の姿を写真に

岡富中２年生が職場訪問−延岡

　延岡市立岡富中学校（粟田茂樹校長、３０６人）の２年生が６月２５日、市内の企業や工事現場を訪問し、職場や働く人の姿を見学した。

　２カ年で取り組む総合的な学習の時間「起業家になって企業を起業するぞ！」の一環。今回は働いている人の姿や職場の様子を写真に収めるのが目的で、３組の３８人は海面養殖魚の加工や販売を手掛ける同市北浦町の新海屋（小川裕介社長）を訪問した。

　小川社長はまず、会社について説明。北浦や島野浦で魚を養殖していることや、鮮度のいい状態で提供できるよう朝水揚げした魚はその日のうちに加工して出荷していることなどを紹介した。

　また、コロナ禍で売り上げが減る中、通信販売で工夫したこと、苦労したこと、現在の状況なども説明。「失敗や挫折をしてきたが、成功するための過程。やめてしまうことが失敗で、続けている限り失敗ではない。失敗がなかったら成功はない」と熱く語り、野村克也さんの名言「失敗と書いて成功と読む」の言葉を添えてエールを送った。

　この後、小川社長の案内で加工場を見学。ガラス越しに衛生面が徹底管理された場所で素早く水揚げされた魚を処理する様子や、真空パックにする様子などを、事前にプロから学んだ写真の撮り方を参考に写真に収めていた。

　兒玉由光（ゆうた）さんは「ブリが世界に発信されていてすごいなと思った。『失敗と書いて成功と読む』という話が印象に残った」、矢野真奈さんは「起業する上で成功ばかりではないことが分かった。お客さんの意見を聞くなど、おいしいブリを出荷するために努力しているのだと思った」と話した。