緊急経済対策総額３億３８１万円

子育て世帯、観光業などを応援−日向市

　日向市は１８日、市単独の乳児子育て応援特別給付金の支給や観光宿泊クーポン券の発行事業などを盛り込んだ総額３億３８１万円の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策を発表した。関連の一般会計補正予算案１件は、２５日の市議会６月定例会最終本会議に追加提案する。

　国の地方創生臨時交付金などを財源に充て、感染拡大の防止策として３３３９万円、地元の雇用維持と事業者支援として２６３０万円、市民生活の支援として１億８３７３万円、将来を見据えた取り組みとして６０３８万円を計上した。

　主なものは、児童１人に付き５万円を支給する市乳児子育て応援特別給付金事業に４５２０万円、低所得子育て世帯の児童１人に付き５万円を支給する同世帯への生活支援特別給付金事業に９６９３万円、観光宿泊クーポン券の発行事業費３３２０万円、保育施設などの感染拡大防止用品の経費助成費１３９０万円、消防・救急業務における感染症患者隔離搬送用資器材（ＤＩＦトランスバッグ４式）などの整備費３８０万円、「生理の貧困」に対する生理用品の配布事業費８０万円など。

　このうち、同乳児子育て応援特別給付金は昨年度の国の特別定額給付金の対象とならなかった乳児を養育する世帯が対象で、低所得子育て世帯への特別給付金同様に７月中旬から支給予定。観光宿泊クーポン券は１セット３０００円分（５００円券６枚つづり）を１万セット発行。発行日や配布場所など詳細は今後詰めることにしており、市内の登録宿泊施設や飲食店、タクシー、道の駅などでも利用できるようにする。

　同日の臨時記者会見で十屋幸平市長は「いまだコロナ禍の収束が見えない状況だが、本市としてはワクチン接種をはじめ市民の命と健康を守る感染予防対策を最優先に、地域経済の回復にもしっかりと取り組みたい」と述べた。