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「人」(ひと)−延岡郵便局長・興梠秀明さん

本紙掲載日:2021-06-12
2面

 「お客さまにとっては行った窓口が全て。寄り添ったサービスを提供したい」

 延岡市稲葉崎町出身。東海小、東海中、延岡東高を卒業し、20歳の時、当時の郵政省に入省した。延岡での勤務は20代の頃と、14年前に続いて3度目。詳細は分からないが、地元出身の局長は少なくとも50年以上ぶりという。

 同局は本体業務のほか、集配業務の管理監督と業務フォローがあり、西臼杵、延岡市内の10局を管轄。総社員数は265人に上る。「人で動いている会社。人を大切にしないといけない」と社員への声掛けにも力を注ぐ。

 今年は新式郵便の創業から150年の節目。この間、災害、戦争、不況など多くの苦難を経験してきたが、「サービスを提供し続けた自負がある。基本を忘れずに業務に当たりたい」と話す。

 採用地が日本近代郵便局発祥の地である日本橋郵便局。新式郵便制度を創設した前島密の銅像と対面した時は感動したそうで、原動力という。

 14年前に在籍していた社員、幼なじみや同級生もおり、「ホッとします」。同時に「社員の生活を守らなければという責任も感じます。思い入れの強い土地。地元ならではの知識や経験を、業務やお客さまサービスに生かしていきたい」。

 延岡市桜ケ丘の自宅で妻と2人暮らし。単身赴任が長く、「家のことも子どものことも妻に任せきりだった。今後は私ができることからやりたい」。手始めとしてごみ出し、毎朝の犬の散歩が日課。58歳。

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