プロ野球キャンプ誘致を－日向商議所の研究会

本紙掲載日：2021-05-14

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提言書提出後、記念写真に納まる十屋幸平市長（中央左）と三輪純司会頭（同右）、河野豊委員長（右端から２人目）ら出席者

地域経済振興を提言

◆アフターコロナ見据え－

　日向商工会議所（三輪純司会頭）が設置しているプロ野球等キャンプ誘致研究会（河野豊委員長、委員１５人）は１２日、市役所市長室で十屋幸平市長に「アフターコロナを見据えた地域経済の振興を図るプロ野球等のキャンプ誘致の推進について」とする提言書を提出した。

　三輪会頭や清水邦彦専務、誘致研究会の河野委員長や委員ら７人が市長室を訪れ、三輪会頭が十屋市長に提言書を手渡した。

　提言は、これまでの受け入れの成果と市内でのスポーツキャンプの発展の可能性、経済波及効果分析における優位性の高さ、アフターコロナを見据えた域外からの観光収入増など、誘致後の市内経済波及効果を勘案し、①楽天２軍キャンプの存続と球団との調整、キャンプ受け入れの庁内体制強化②市内経済団体や関連団体との連携、市民・企業の機運醸成③野球だけでなく他のプロスポーツなどのキャンプ誘致への取り組み④新たなスポーツニーズに対応する環境整備とお倉ケ浜球場の再整備⑤誘致事業に関する経費についての必要予算の確保――などを挙げた。

　提言書を受けた十屋市長は、「総合計画の中でしっかりとスポーツキャンプの誘致は位置づけている。条件はそろっている。あとは整備をいつ、どうやるかということ。総合的な判断が必要だ。企業や団体、行政も含め、一緒にやろうという機運の醸成によりスピード感も出てくる。ご協力を」と述べた。

　提出後に取材に応じた三輪会頭は、「コロナ禍で誰もが下を向いている。明るいニュースを提供したい。ぜひプロ野球の１軍を呼び、まちの活性化を図りたい。市民がぜひ来てほしいという気持ちを持つことが大切。その気持ちをまとめ、ウエルカム体制を醸成していきたい」と話した。

　同商議所は昨年１０月、同誘致研究会を設置し、プロ野球キャンプなどのスポーツキャンプを取り巻く現状やキャンプ地としての課題、プロ野球１軍キャンプ誘致に関する経済波及効果の分析（観光波及効果約２億９０００万円／年、球場再整備に関する建設波及効果）、情報発信の広告換算効果（８０００万円／年）の算定を行うなど、計６回の会議を開催し、スポーツキャンプについて調査研究を行ってきた。

　同誘致研究会は今後、協働によるスポーツキャンプ誘致推進に向け、行政や市民・企業、関係団体からなる協力会（受け入れ組織）の発足を目指すとしている。

　日向市ではこれまで、プロ野球の近鉄バファローズ（当時）が１９８４年から２２年連続で春季キャンプを開催。２００５年には楽天ゴールデンイーグルスが、欽ちゃん球団として知られる社会人硬式野球クラブチームの茨城ゴールデンゴールズが同年から８年間、１５年からは楽天２軍が昨年まで６年連続で春季キャンプを実施している。