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井上清美さんを音楽で追悼

本紙掲載日:2021-04-29
6面

石井楓子さんリサイタル

◆文化・芸術を愛し、女性の活動を推進

 スイスのバーゼル音楽院で学んだピアニスト石井楓子(ふうこ)さん=神奈川県出身=のリサイタルがこのほど、延岡総合文化センターで開かれました。

 主催は若手音楽家育成アヤメ基金(野川等理事長)。若い演奏家に演奏の機会を提供しようと、国内4会場で企画されたものですが、延岡市が会場の一つとなるには、昨年3月17日に亡くなった同市の医師、井上清美さん(享年91)と野川理事長との縁がありました。

 井上さんは1928(昭和3)年、広島県生まれ、台湾育ち。終戦で日本に引き揚げ、東京女子医学専門学校(現在の東京女子医大)で学びました。51年、東京大学医学部付属病院第三外科医局に、女性外科医第1号として入局。佐久病院(長野県)、東京大学医学部病理学教室を経て、結婚により延岡へ。75年、「井上医院」開業。

 女性の国際的なボランティア組織「国際ソロプチミスト延岡」の設立に尽力し会長を2回、「のべおか男女共同参画会議21」会長を務め、2005(平成17)年には「のべおか未来の会」を結成するなど、女性の社会活動を推進し、延岡の女性たちのお手本的存在でした。

 文化・芸術の振興にも力を注ぎ、「県北オペラの会」(現在名ひむかオペラ賛助会)を結成。また、次代を担う子どもたちに命の大切さを伝えようと、小学校で「命の授業」を行いました。12年、延岡市文化功労賞を受賞。

 晩年は年1回、後見人の土井裕子さん(NPO法人五ケ瀬川流域ネットワーク理事長)と共に行く海外旅行と美術館巡りが楽しみで、最後の行き先がスイスでした。先に知り合っていた土井さんが、野川理事長と井上さんを引き合わせたところ、野川理事長が精神科の医師でもあったことから、2人は意気投合。「延岡でもぜひコンサートを」と話していたそうです。

 リサイタルは、井上さんの一周忌から8日後の3月25日に開かれました。以下、土井さんからの報告を掲載します。


◆ステージに遺影を飾って演奏

 会場には、お花と井上清美先生の遺影が飾られ、主催者の一人である土井裕子より、スイスのバーゼルにある「若手音楽家育成アヤメ基金」の野川等理事長と井上先生との出会いから、井上先生の追悼リサイタルを延岡で開催してくれることになった経緯についてのあいさつがあり、バーゼル在住のピアニスト、石井楓子さんのリサイタルがスタートしました。

 最初のベートーベンの最晩年の作曲という「六つのバガテル作品126」から、力強く、華麗な演奏がスタートしました。それぞれの六つの小曲の多様な弾き方が見事で、引き込まれました。その後のベートーベンの「ピアノソナタ第22番ヘ長調作品54」も、鍵盤の上を手が軽やかに動いているのに、確かなタッチの力強い演奏で、ピアノという楽器の魅力を存分に堪能させる演奏でした。

 10分の休憩の後、軽やかなラフマニノフの「プレリュードニ長調作品23−4」、35分の大曲ブラームスの「ピアノソナタ第3番ヘ短調作品5」、アンコールのブラームスとシューマンの小曲まで2時間、たった一人なのに大ホールの隅々まで響き渡る演奏に、惜しみない拍手が送られました。

 「目をつぶって聞いていたら、とても一人で演奏しているとは思えない立体的な音が聞こえた」「柔らかなタッチも力強い音もメリハリが利いていて、35分の大曲も、飽きずに聞くことができた」「ピアノという楽器の魅力を再認識した」などの感想が聞かれ、(新型コロナウイルスの影響で演奏会が開かれていなかったため)久々に文化センター大ホールの魅力を堪能したコンサートともなりました。

 楓子さんも、「ピアノの響きもホールの響きも素晴らしくて、追悼という役目をいただいたことも励みになり、思い切りの演奏ができました。演奏後に、12歳の少女が、『これからどんな練習をすれば良いですか』と聞いてくれたこともうれしかったです」と話していました。

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