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生活の中にある美(17)−県北の土木構造物

本紙掲載日:2021-03-29
6面

3女神像が見守る

◆上椎葉ダム(椎葉村)

 椎葉村の上椎葉ダムは、2級河川・耳川の最上流に建設されたアーチ式コンクリートの発電用ダム。堤高110メートル、堤頂長341メートル、洪水調節・利水・堆砂容量を合わせた総貯水容量は9155万立方メートルで、県内で2番目に多い。

 第2次世界大戦期に日本の電力事業をつかさどった日本発送電株式会社が1950(昭和25)年、発電用ダムとして着工。しかし、連合国軍総司令部(GHQ)の要請により組織が再編成されたため、翌年、九州電力に引き継がれた。

 当初は堤高133メートルの重力式コンクリートダムを建設する予定だったが、海外の技術顧問団の勧めで現在の形式に変更。工期中に台風被害を受けながらも、5年と約500万人の労力、総事業費149億円をかけて55年に完成した。

 ただ、工事は難航して105人の犠牲者が出たため翌56年、ダムが見渡せる広場に慰霊塔が建てられた。塔の近くには、仏教の慈悲を表す日本人女性、キリスト教の愛を示す外国人女性、水の女神の像も建てられており、一帯は女神像公園と呼ばれる。銅板に刻まれた「光慈」の文字は、完成当時の九州電力の佐藤篤二郎社長が書いた。

 建設には多くの人が関わり、当時の椎葉村は隆盛を極めた。村史によると、警部派出所が置かれ、銀行やパチンコ店、2店舗の映画館が建設された。かやぶきの民家が文化住宅へと姿を変え、役場も建て替えられた。

 アーチ式コンクリートダムとしては県内最古。国内では3番目に古い。堤高は県内で2番目に高い。戦後復興期に急増する九州の電力を支えた土木構造物として2019(令和元)年、土木学会の選奨土木遺産に認定された。

 上椎葉ダムによって形成された人工湖は、「宮本武蔵」や「新平家物語」の著者・吉川英治によって「日向椎葉湖」と命名され、05(平成17)年、財団法人ダム水源地環境センターのダム湖百選にも県内で唯一認定された。


■豆知識

 堤高(ていこう)は、基礎地盤から天端までの高さ。河川法では、堤高15メートル以上をダムと定義している。15メートル未満は用途によって堰(せき)やため池などと呼ばれる。

 総貯水容量は、ためられる理論上の最大量のこと。この中には、上流から流れてきた土砂をためる堆砂(たいさ)容量、生活用水や発電に使うための利水容量、洪水調節容量が含まれる。

 堤頂長(ていちょうちょう)は、堤頂部の両岸間の距離を指す。アーチダムの場合は堤頂部の円弧の上をなぞった長さとなる。

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