新年度の予算案など可決

日向市議会定例会閉会

◆東郷診療所設置も

　日向市議会の３月定例会は１９日、最終本会議を開き、開会初日に提案したうち、２０２１年度一般会計当初予算案や東郷病院を廃し、新たに東郷診療所を設置する条例案など残り２７件を原案通り可決。この日、追加提案された新型コロナウイルス感染症緊急経済対策第８弾を含む今年度の一般会計補正予算案や条例の改正案など４件を可決して閉会した。

　また、市立東郷病院の有床継続に関する陳情を不採択、石並川キャンプ場付近に建設・架設予定の高圧線鉄塔および高圧送電線の予定地変更を求める陳情を継続審査とした。

　一般会計当初予算の総額は２９８億７０００万円。昨年３月の市長選を控え、骨格予算となった２０年度と比べ、７億７０００万円（２・６％）増加となった。

　新規事業は３２件５億３２００万円。主なものは新型コロナウイルスワクチン接種事業に２億６０００万円、１１月２０日に予定している市制施行７０周年記念式典事業に６００万円、ビーチスポーツのイベント開催事業補助金５００万円など。

　拡充・継続事業は４４件１０億２０２３万円。主なものは細島小改築事業に９億１４００万円、学校ＩＣＴ環境整備事業に５６２０万円、ワーケーション推進事業に１４００万円など。

　追加提案された今年度一般会計の補正額は６６６３万円の増額。主なものは公募型プロポーザル方式による契約締結に基づく高度無線環境整備推進事業費４億７４１３万円の減額、第３弾となるプレミアム付き商品券発行事業費７８００万円、観光事業者への経営安定に向けた支援として宿泊事業者に対し１客室当たり２万円、観光バス運行事業者に対し１台当たり最大２０万円の支援金を給付する事業に１９００万円、現在の映像と音声による市議会のインターネット配信（中継）に、音声の同時文字化を加えるための文字通訳アプリの導入費１２０万円など。

　同総額は３９８億７７９８万円となった。

　東郷病院は４月から経営形態を入院施設のない無床診療所に変更し、「市立東郷診療所（仮称）」としてスタート。現施設は老朽化が進み、耐震性も課題であることから、市は新たな施設を同病院敷地に整備する方針を示しており、本年度中に基本構想を策定する。２３年度に整備工事を進め、２４年度の早い段階での開院を目指す。