延岡市健康長寿推進市民会議

今後１０年間の取り組み−第２次行動計画を承認

　延岡市健康長寿推進市民会議（会長・佐藤彰洋旭化成延岡支社延岡総務部長）は市役所でこのほど開き、来年度から１０カ年の健康長寿のまちづくり市民運動の方針や、具体的な取り組みなどを示した「第２次行動計画」を承認した。今月下旬、市長と市議会議長に運動推進への協力を求める提言を行う予定という。

　２０１１年度に策定された現行の第１次市民運動行動計画は、運動・食事・健診受診の三つを柱に健康長寿ポイントや脱・高血圧、減塩などの各種取り組みを実施してきたが、今年度で計画期間１０カ年を終えることから、新たな計画づくりを進めていた。

　市民運動の最大の目的は、同市地域医療を守る条例（０９年制定）に掲げられている「市民が健康になることで医療従事者の負担を減らす」こと。現行の行動計画は、同じ理念に基づく形で各種活動を展開してきていることから、第２次行動計画についても理念を踏襲する。

　方針もこれまでの取り組みの成果などを考慮し、三つの柱を含んだ中心的スローガン「１に運動、２に食事、３にみんなで健診受診」を継続。現行の行動計画の事業も実態に合わせながら引き続き行うとともに、１０年後に向けてに活動・成果の指標として、中間目標と最終目標を設定した。

　新しい取り組みとしては、喫煙やその他の健康課題に取り組むほか、食生活や運動習慣など全般の改善の必要性が指摘される認知症予防や孤独・孤立への対策、高齢者の虚弱（低栄養など）の予防などを推進。より良い取り組みにつなげるため、デジタル化の利活用も盛り込んでいる。

　市民会議は、医師の大量退職で地域医療の崩壊の危機に立った経験から、０９年に全国の市町村初となる延岡市地域医療を守る条例が制定されたことを受け、地域医療を守ることで自分のまちを守る意思の下に１０年に設置。地域や学校、事業所、市民団体、専門機関、行政の代表者ら２８委員で構成している。