「楽しい思い出たくさん」−延岡しろやま支援学校

５６人が卒業−保護者ら門出を祝福

　延岡市野地町の県立延岡しろやま支援学校（橋本昭彦校長、２０２人）の第９回卒業式が１９日、同校であった。小学部１７人、中学部１５人、高等部２３人と、同校高千穂校１人の合わせて５６人が晴れの日を迎え、教職員や保護者らが子どもたちの成長と門出を祝福した。

　卒業生一人一人に卒業証書を手渡した橋本校長は、手話を用いて式辞。コロナ禍でさまざまな行事が中止、延期になった一年を振り返り、「皆さんは何事にも真剣に一生懸命取り組んでいた。皆さんの活躍にたくさんの元気をもらった。新たな一歩を心から応援しています」と祝福。また、「卒業後の長い人生を、一人一人が社会と関わりながら生き生きと暮らす共生社会を目指し、これからも卒業生と保護者と皆さんと共に歩んでいきたい」と述べた。

　高等部２年の木村健人さんは、常に在校生をリードしてきた卒業生への感謝の言葉と共に、「卒業生の皆さんが地域の皆さんと共に築いてきたたすきが途切れることのないよう、日々努力します」と決意の言葉。卒業生代表で高千穂校の小手川健次郎さんは、楽しかった日々や教職員、家族へのお礼の気持ちを答辞に込め、「この３年間、楽しい思い出がたくさんできた。私たちはここで学んだことを胸に頑張ります」と誓った。

　最後は、事前に在校生の歌声を録音した音源と、映像で出演した在校生の手話に合わせ、「たいせつなたからもの」「旅立ちの日に」の２曲、校歌を手話で元気に演奏。保護者の温かな拍手に送られて退場した。