いつもより静かなスタート−１６日から確定申告

コロナ禍で今年も４月１５日まで−延岡税務署

　２０２０年分所得税等の確定申告が１６日から始まった。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、昨年に続いて今年も期限が１カ月延長となる中、延岡市大貫町の延岡税務署には朝から列を作る市民の姿が見られたが、混雑などはなく、例年より静かだった。同署は延長に合わせて４月１５日まで相談会場を開設。午前８時３０分から午後４時まで申告の受け付けや相談などに応じる。

　今年は来場者分散のため、１月２５日から２回にわたって申告書作成会が開催されたほか、相談会場では入場整理券の当日発行、検温、消毒、換気、ソーシャルディスタンス等の感染対策を徹底。密状態回避の事前呼び掛けも功を奏し、例年に比べると受付所前の行列は短く、終始整然とした雰囲気が続いた。午前１０時ごろに会場を訪れた同市内６０代女性は「いつもより人が少ないのは間違いない。来年以降もコロナ禍関係なく、事前の準備を徹底して手続きをスムーズにすることが大切だと感じた」と話した。

　確定申告は、自営業者や年収が２０００万円を超える会社員、給与以外に２０万円超の所得があった人などが対象。申告・納付期限は所得税、復興特別所得税、贈与税、個人事業者の消費税、地方消費税が一律４月１５日まで。振替納税は個人事業者の消費税、地方消費税が５月２４日、所得税、復興特別所得税が同３１日まで。

　同会場における申告相談は、無料通信アプリ「ＬＩＮＥ（ライン）」の国税庁公式アカウントから予約が可能。申込時には入場整理券の事前発行を受けることもできる。また同庁は、自宅からパソコンやスマートフォンで手続きすることができる電子申告納税システム「ｅ―Ｔａｘ」の利用も呼び掛け中。「会場に行かないのが究極の感染対策」としている。

　確定申告に関する問い合わせは同署（電話延岡３２・３３０１、自動音声案内に従って「０」を選ぶ）。