日向市、民間事業者募る

日向サンパーク温泉お舟出の湯

◆１０年間の事業継続が条件

　日向市は２８日、赤字経営が続き、９月末で休館した日向サンパーク温泉お舟出の湯（同市幸脇）について、「１０年間は温泉（または温浴）事業を継続する」ことを条件に、運営を希望する民間事業者に建物などを無償譲渡すると発表した。国内の事業者、団体もしくは共同事業体を対象に来年１月２９日まで募る。

　譲渡する建物は鉄筋コンクリート造り３階建てで、延べ床面積は約１９８０平方メートル。建物の譲渡後、速やかに温泉施設または温浴施設として営業を始めることや、休館直前に勤務していた従業員の雇用ほか、取引のあった納入業者および地元業者の利用に配慮することを条件に挙げている。

　また、建物敷地が県有地であることから、県と市、民間事業者などの３者で賃貸借契約を締結する必要があるという。市の試算によると、賃借料は年間８３万７４３０円の見込み。

　希望者ごとに現地見学会を調整・実施後、来年２月５日にプレゼンテーション・ヒアリングを行い、同８日には審査結果をすべての応募者に通知するとともに、市公式ホームページで公表予定。仮契約は２月中旬の予定。

　同温泉は２００２年７月にオープンし、指定管理者の第三セクター「日向サンパーク」が運営。赤字経営が続き、２０年３月の累積赤字は１億１６５５万円に膨らむなど、厳しい経営状況が続く中、新型コロナウイルス感染症の影響も重なり、９月末での休館を６月発表した。

　応募に必要な書類などは市ホームページからダウンロードできる。問い合わせおよび応募書類の提出先は市観光交流課（電話日向６６・１０２６、ファクス日向５４・２６３９）へ。