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心が伝わる生け花とは

本紙掲載日:2020-12-11
7面
実演を交え講義した笹山安文さん
笹山さんの作品を熱心に写真に収める会員たち

池坊が巡回講座「花が教えてくれること」

 華道家元池坊による「いけばな池坊巡回講座」が6日、延岡市のカルチャープラザのべおかハーモニーホールで開かれた。延岡支部(夏田美代子支部長)の会員ら約70人が「花が教えてくれること」をテーマに「祈りの心」や「おもてなしの心」などを学んだ。

 池坊中央研修学院講師の笹山安文さんが、生け花の実演を交え講義した。このうち「祈りの心」を伝える実演では、東日本大震災の鎮魂のために制作されたという、バーチャルアイドル初音ミクが歌う「大祓詞(おおはらへのことば)」が流れる中、バラ、オキナワシャガ、スイセンなどの花材を用い、鮮やかな手つきで数作品を完成させた。

 また「おもてなしの心」を伝える実演では、百円均一ショップで購入したというワインボトル用の紙製の手提げ袋を花器に見立てたユニークな作品を披露。さらにひと工夫し、松や水引飾りなどと組み合わせることで正月花にアレンジして見せた。

 作品が完成するたび、会員からは感嘆の声が上がり、休憩時間にはカメラやスマホで熱心に写真を撮る姿が見られた。

 同巡回講座は毎年開かれており、今年は6月に予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期された。また、この日はプログラムを短縮し、座席の間隔を空けるなど感染予防策を徹底して開かれた。

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