コロナ対策などに２億９７９８万円

補正案を提案−延岡市

　延岡市は、新型コロナウイルス感染症の感染防止に関する第７次緊急対策費などを盛り込んだ総額２億９７９８万円の一般会計補正を含む３８議案を、今月３０日開会の市議会１２月定例会に提出する。可決されると、一般会計総額は７８６億３０７２万円になる。

　緊急対策の主な事業としては、新型コロナウイルス感染症対策利子補給基金積立金に１億８９６万円を計上。市内中小企業者の資金繰りを支援するため、県の貸付の融資利率の１％を１０年間補給する市の事業について、次年度以降の財政負担軽減を目的に地方創生臨時交付金を活用した基金を創設する。

　小中学校感染症対策・学習保障支援事業に５２５０万円。オンライン会議などの増加に伴う通信環境悪化を踏まえ、既存の「教育ネットひむか」のインターネット回線の負荷分散のため、携帯電話通信回線を利用するｉＰａｄを導入し、業務効率を上げる。

　また、同感染症の感染防止対策として、小学校２５校と中学校１６校のトイレなどの水道蛇口（９４４カ所）の自動水栓化も併せて行う。自動水栓化については、ヘルストピア、道の駅、図書館、屋外体育施設、浜川遊泳場、屋内体育施設を対象にした各種事業と備品購入費を計上している。

　このほか、地域経済の活性化と市民のまちづくり参加（ボランティアなど）を実現するため、発行するポイントを市内加盟店で利用できる「地域ポイント制度」の来年度からの運用開始に向け、シムテムとアプリを構築する事業に１４３０万円を盛り込むなどした。

　緊急対策以外の事業は、移住・子育て住まい支援事業の申請件数増加に伴う補助金の増額として２２００万円、子育て支援総合拠点施設整備事業に７２９０万円など。１０月発生の工場火災の消火活動で、日向市などの協力で空気呼吸器用ボンベの空気充填（じゅうてん）に対応したことを受け、空気充填設備の整備費として５４６万円を計上するなどしている。

　延岡市議会議会運営委員会は２０日開き、１２月定例会の会期を３０日から１２月１８日までの１９日間と申し合わせた。

　議案に対する総括質疑と一般質問は８日から１０日。その後、予算審査特別委員会を１１日、常任委員会は総務政策と産業建設委員会を１４日、厚生教育委員会を１５日、特別委員会（議会活性化、地域新電力事業調査）を１６日に開き、１８日の本会議で各会計補正案などを採決する。