延工電気電子科１年生が現場へ

県電業協会が見学会

◆建設中のトンネルなど

　電気工事業への理解を深めて将来の職業選択に役立ててもらおうと、県電業協会（会長・牛島宏延岡十電舎社長）は１０月２９日、延岡工業高校（安楽耕三校長）の生徒を対象に現場見学会を行った。協力は県東臼杵農林振興局、延岡市、日之影町、大人発電農業協同組合。

　電気電子科１年生４０人が、同市上伊形町に広域農道整備事業として建設中の上伊形トンネルと、日之影町岩井川の大日止昴（おおひとすばる）小水力発電所で電気工事の施工内容や技術などを学んだ。

　このうち、上伊形トンネルでは冒頭、牛島会長が「電気の大切さを再認識してほしい。電気は目に見えないが、現場を見ることでイメージしやすくなり理解、応用につながる。電気のプロを目指し関心や興味を高めてください」と激励した。

　現場見学会では、照明設備と非常用設備工事を請け負った西南電気と旭陽電業の各担当者が解説。トンネル外の警報表示板や照明分電盤、トンネル内の防災設備システムなどの設置方法や役割を紹介した。非常電話の取り付け工事の実演もあり、生徒は真剣なまなざしで見入っていた。

　生徒の時任涼太さんは「トンネルの電気設備を実際に見学し、説明を受けて参考になった。今日の体験を今後の勉強に生かして社会に貢献したい」。牧村玲空さんは「普段の生活ではじかに見る機会がないので、貴重な体験になり自分の知識を深めることができた。この経験を将来につなげたい」と話した。

　大日止昴小水力発電所では、小水力発電の基本原理や二酸化炭素の削減効果などを学んだ。