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芥川賞作家・川上未映子さん語る

本紙掲載日:2020-10-17
7面
オンラインによる川上未映子さんのトークイベント(11日、延岡市の駅前複合施設エンクロス)

さっそうと語る「女性を生きる」−エンクロス

 芥川賞作家・川上未映子さん(44)のトークイベントが11日、全国7会場をオンラインでつないで開かれた。このうち延岡市の駅前複合施設エンクロスでは13人が参加。「女性を生きる」をテーマに子どもを産むか産まないか、仕事を続けるか諦めるか、女性だから家事も育児も頑張らなければならないのかなど、女性が抱える理不尽さや心の痛み、その背景にある日本社会の問題について、川上さんがさっそうと語った。

 最新作「夏物語」は、芥川賞を受賞した「乳と卵」の続編で、一人の女性の半生を通して子どもを産むとはどういうことか、人が生まれてきて死んでいくとはどういうことかが描かれている。

 作品を踏まえ「今の日本の女性にとって、子どもを産むという選択は、あまりにも多くのことを犠牲にしなければならない」と川上さん。「例えば、女性が総理大臣を目指して立候補する。すると『あなたには子どもがいますか』と聞かれる。『いません』と答えると『そんな人に政治が分かるわけない』と言われ、『いる』と答えたら『子どもを放って何をしているのか』と言われる。これは女性の主体性の問題ではなく、社会の構造の問題」と指摘した。

 その構造を変えていくには「例えば政治だったら、議員の全体数に対して女性の数を枠から決めていく。そうでもしないと、おじさん中心の今の政治は変わらない」。自身も子育て中の女性の一人。「教育も大切」と、家庭では子どもとジェンダー(社会的、文化的な性差)についてよく話をするという。

 「私自身、子どもを産み育てることは素晴らしいと思っているが、そう言ってしまうと、さらに女性を抑圧してしまうのではと、いつも懸念している」という。

 「子どもを育てながら仕事をすることは、めちゃくちゃしんどい。コーヒーを片手にベビーカーを押している輝くママたちの姿をSNSで見かけるが、あれはベストショットで、残り23時間58分はそうではない。絶対に人と比べたらいけない」とアドバイスした。

 また「子育ても介護も家事も、女性が得意だから女性がやるべきという幻想を粉々にしたい」とも。「女性は幼いときからの教育と環境の積み重ねで、期待されている自分を演じてしまう。でも苦手な女性もいる。言語化して一歩も引かない私でも、家庭ではストレスがあるし平等だとは思えない。そういう意思を示すと、夫の機嫌は悪くなるし面倒くさい。でも、だからと言って甘んじたくない。これは闘争なのです」。

 参加者からの質問にも答えた。エンクロスの会場からは「この地域は男尊女卑の考えが日常に色濃く残っている。どう変えていけばいいか」との質問が寄せられた。

 川上さんは「すべてを変えていくのは難しいかもしれないが、『ここだけは譲れない』『私はそうは思わない』という意思を、できる範囲で示していくことが大切。この理不尽さや心の痛みを、このまま次の世代に手渡してしまっていいのか。その視点を大切にしてほしい」と答えた。

 トークは川上さんのスキンケアへのこだわりや、次回作の〃秘密〃などにも及び、盛り上がった。

 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が主催。運営するエンクロス、武雄市図書館(佐賀県)など全国7会場をオンラインでつないで開かれた。

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