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国の重文に指定へ

本紙掲載日:2020-10-17
1面
旧綱ノ瀬橋梁
第三五ケ瀬川橋梁

旧綱ノ瀬(延岡市)と第三五ケ瀬川(日之影町)橋梁

◆鉄道省時代の遺産−審議会が答申

 国の文化審議会(佐藤信会長)は16日、鉄道省の時代に造られた延岡市―日之影町の「旧綱ノ瀬橋梁(17日りょう)」と同町の「第三五ケ瀬川橋梁」を国の重要文化財(重文)に指定するよう、萩生田光一文部科学大臣に答申した。近代遺産の国文指定は県内初で、鉄道施設が選ばれるのも初めてとなる。近く答申通り官報に告示される。

 県文化財課によると、2橋梁を1件として指定。いずれも日中戦争と前後する昭和10年代の鋼材使用が制限された時期に、当時の鉄道省が最先端の技術を駆使して完成させた鉄橋で、「近代コンクリート構造物の技術的到達点」の一つとして高く評価された。

 旧綱ノ瀬橋梁はTR高千穂鉄道の亀ケ崎駅―槙峰駅間の五ケ瀬川と綱ノ瀬川との合流地点に架かり、1937(昭和12)年に完成。全長418メートルのうち、鉄筋コンクリートの大アーチ1連は当時の鉄道橋として最長の45メートルで、その前後に無筋コンクリートの小アーチ42連を組み合わせた構造。コンクリート橋としては初めて、部材を宙づりでつなぎ完成させるケーブルエレクション工法が採用された。

 第三五ケ瀬川橋梁は同じく吾味駅に近い五ケ瀬川本流に架かり、完成は1939(同14)年ごろ。全長約268メートルでV型鉄筋コンクリート連続方杖(ほうづえ)ラーメン(橋桁・橋脚・橋台がつながった造り)と鋼製トラス橋(部材を三角形でつないだ造り)とを組み合わせた構造となっている。

 これら高千穂鉄道日之影線の主要橋梁の設計施工は、コンクリート工学の権威であった九州帝国大学教授・吉田徳次郎博士による指導のもと、日本の土木技術を支えてきた人々の活躍があったとされる。

◆日本土木学会−いずれも選奨遺産に指定

 その中でも今回指定となる2件は特に価値が高いとして、日本土木学会は2010年に第三五ケ瀬川橋梁、12年に旧綱ノ瀬橋梁を選奨土木遺産に指定している。

 高千穂鉄道は05年9月の台風で甚大な被害を受け、08年12月に全線廃止。沿線市町は県などと積み立てた基金を活用し、鉄橋や駅舎、レールなど鉄道施設を撤去しているが、両橋梁とも処分の対象には入っていない。

 第三五ケ瀬川橋梁は所有する日之影町が、レールだった上面を遊歩道に舗装。観光資源の森林セラピーコースとして活用しているが、重要文化財推薦が認められ、今後も利用できるという。

 同町教育委員会は「通勤や通学で使われ親しまれていた鉄道は廃線となったが、貴重な文化財であることを町民に伝えながら、子どもたちへの教育にも生かしたい」と説明。旧綱ノ瀬橋梁についても、共有する延岡市と観光面を含めた活用を検討していくという。

 延岡市の読谷山洋司市長は「旧綱ノ瀬橋梁の景観は非常に迫力があり、当時のわが国がいかに鉄道を重視していたか分かるとともに、高千穂線を知らない子どもたちの学びの点でも、今回の指定は大変意義深いものと考えています」とコメント。

 全国の鉄道ファンや研究者がじかに見ることのできる貴重な文化財となるため、「今後は日之影町と連携しながら草刈りを行うなど、見学しやすい環境整備に努めるとともに、両橋梁を活用した県北地域の観光促進についても検討していきたい」としている。

 県内の国指定重文は、鉄造狛犬、高千穂神社本殿、木造神像(以上高千穂町)、神門神社本殿(美郷町南郷区)、那須家住宅(鶴富屋敷、椎葉村)など県北5件を含む23件となる。

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