延岡・北方学園「清流祭」

中学３年生は劇を発表−できること最大限に

　延岡市北方町の小中一貫校・市立北方学園（城戸勇司校長、小学生１３６人、中学生６４人）の文化祭「清流祭」が３日、同学園体育館であった。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、小学生は作品の展示鑑賞のみとなった中、スローガン「百花繚乱（りょうらん）個性の花よ咲き誇れ」の下、中学生が生き生きとステージ発表に臨んだ。

　このうち、３年生２７人は劇「桃太郎のユウウツ」を発表した。あらすじは、生徒減少に悩む中学校が、生徒確保のため好感度を上げようと、小学校の文化祭で劇「桃太郎」を披露することに。

　生徒会長、文芸部部長らをメンバーとする桃太郎実行委員会が立ち上げられるが、国民的昔話「桃太郎」に潜む数々の問題が発覚。さらに、さまざまな大人たちの意向に翻弄（ほんろう）され、「桃太郎」は予想もしない方向へと展開していくというもの。

　宮沢裕司さん作の既存作品で上演時間３０分。役者をはじめ背景、小道具、大道具など、この日のために力を合わせ取り組んできた生徒たちに大きな拍手が送られた。

　終演後、生徒会長を演じた甲佐瑠姫愛（るきあ）さんが「今年はコロナ禍の中、先生たちに支えてもらい、自分たちでできることを最大限に頑張ってきた。これから高校受験という人生の大きな決断の時期を迎える。２７人全員で第１志望合格を目指したい」と力強くあいさつした。

　吹奏楽部の演奏、１年生のポスターセッション「北方ドリームプロジェクト」、２年生の職場体験学習発表などもあった。