乳幼児医療費助成対象を拡大−延岡市

外来、中学３年生まで

◆「診療時間内」の条件付きで

　子育て家庭の経済的負担を軽減するため、延岡市は来年４月から、外来医療費助成の対象を診療時間内に限り中学３年生まで拡大する方針を固め、関連する予算案と条例改正案を９月１日開会予定の市議会に提出する。読谷山市長が２５日の定例会見で明らかにした。

　市こども家庭課によると、現行制度の自己負担額は、診療科ごとにつき、未就学児は通院・入院ともに月額３５０円、小学生は通院３５０円・入院１０００円、中学生は通院３５０円（歯科のみ）・入院１０００円。対象拡大に伴い、中学生は歯科以外も３５０円の自己負担で済むようになる。

　９月定例会には、助成拡大に伴うシステム改修や資格証の印刷・郵送などを行うための乳幼児等医療費助成事業４９６万円を盛り込んだ一般会計補正案と、「乳幼児等医療助成費」を「子ども医療費」に改名することなどに伴う条例の一部改正案を提出する。

　乳幼児等医療費助成事業の拡充については、市と市医師会が、医療従事者の慢性的不足や医療機関の負担増など現場の課題や現状を踏まえて協議を進め、段階的に実施。今年４月からは歯科診療以外の外来医療費助成対象を、診療時間内に限り小学６年生まで広げた。

　中学３年生までの外来医療費の助成拡大は、これまで継続して協議してきた市医師会の協力で、来年４月から行うことになった。これにより、中学生以下の子どもたちが全ての診療科で助成が受けられるようになる。

　住民基本台帳に登録された延岡市の中学生の数は今年４月１日現在で３２９５人。