季節のなかで−希少種のカニ、夏満喫
本紙掲載日：2020-08-04
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シオマネキ・ハクセンシオマネキ−延岡市・熊野江川
延岡市熊野江町の熊野江川で、絶滅の恐れのある希少なカニが夏を満喫している。
干潟を代表するのが「シオマネキ」。泥質の河口汽水域など県内の限られた場所にしか生息せず、県の絶滅危惧�毅僧爐忙慊蠅気譴討い襦�
甲羅の幅は約３・５センチ。雄は左右どちらかに体より大きなはさみを持つ。繁殖期の夏にはさみを大きく振り、その様子（ウェービング）が潮を招くように見えることが名前の由来とされている。
一方、はさみを上げ下げする様子が白い扇子を振っているように見えるのは「ハクセンシオマネキ」。こちらは県の準絶滅危惧種だが、熊野江川では普通に見られる。
甲羅の幅は１〜２センチ。片方のはさみが大きいのは雄。手招きするように振るのは、縄張りの宣言とか、雌への求愛行動といわれる。
いずれもスナガニの仲間で、熊野江川は両方が観察できる県内でも数少ない生息地。干潟の中で互いにすみ分けしているようでもある。