ＳＴＥＭワークショップ−延岡市

８月８、９日−小学生親子を募集

　理科や数学などの学びの要素を取り入れ、社会を生きる活用力を育てるＳＴＥＭ（ステム）教育の理解を深めるため、延岡市は８月、市役所講堂でワークショップを開く。８日にＳＴＥＭコース、９日にデータサイエンスコースを開講、市内小学生を対象に親子を募っている。締め切りは２４日（応募多数の場合は抽選）。

　ＳＴＥＭコースは、教材を使ってこどもたちの活用力や論理的思考を養成することが目的で、小学１〜３年生が対象。テーマは「ゴム動力カーを作って、ゴールを目指せ！」。午前の部（午前９時３０分〜１１時３０分）と午後の部（午後１時３０分〜３時３０分）を行い、定員は各親子３０組。

　データサイエンスコースは、データから社会に有益な仕組みを導き出す高度な理数教育を体験するもので、小学４〜６年生が対象。テーマは「データを分析して食品ロスを減らそう！」。午前の部（午前９時３０分〜１１時３０分）と午後の部（午後１時３０分〜３時３０分）があり、定員はそれぞれ親子３０組。

　ＳＴＥＭコースの講師は、特定非営利活動法人東京学芸大こども未来研究所のＳＴＥＭ教育プロジェクト専門研究員の木村優里さん、データサイエンスコースは同研究員の原口るみさんが務める。新型コロナウイルスの感染状況により、内容を一部変更することもある。

　延岡市は、学校、地域、家庭の三者に次ぐ、第４の存在として（仮称）こども未来創造機構」を創設し、三者のみで十分に果たせない役割を担う仕組みづくりを検討中。ワークショップはスタートアップ事業の一環として、同研究所の協力を受けて実施する。

　受講希望者は、チラシに掲載しているＱＲコードを読み取り、指定のフォームから申し込む。感染防止のため、一家族で参加する保護者は１人のみ。問い合わせは市経営政策課（電話延岡２２・７０７４）、メール（ｋｅｉｅｉ＠ｃｉｔｙ．ｎｏｂｅｏｋａ．ｍｉｙａｚａｋｉ．ｊｐ）。

◇ＳＴＥＭ教育
サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、数学（Ｍａｔｈｅｍａｔｉｃｓ）の頭文字から名付けられた。東京学芸大学教授で、ＮＰＯ法人東京学芸大こども未来研究所理事長の大谷忠氏によると―、新しい時代を乗り切っていくために最も必要な教育の一つに科学、技術、数学を柱としたＳＴＥＭ教育があり、理科や数学の力を新しい社会に生きていくための活用力（リテラシー）に高めていく教育が重要になる。こうした活用力は、実用的なものの仕組みを創り出すエンジニアリングの活動を通した教育の中で科学、技術、数学の視点から総合的に育てられるものであり、これから求められる教育の力―という。