休転工事、日程を大幅変更−旭化成延岡支社

予防を最優先−６月までは県内企業のみで

　旭化成延岡支社は１４日、延岡・日向地区の一部工場で５〜６月に予定していた統一休転工事の計画を大幅に変更すると発表した。新型コロナウイルス感染防止を最優先事項とし、県外の協力企業の工事を実施せず、県内企業のみで実施。従業員へも工場の内外でも感染防止策の徹底や施設の利用自粛などを要請する。

　同支社によると、統一休転工事は愛宕地区、長浜地区、日向地区の一部工場で機械を止め、保守点検やメンテナンスなどを行う。高圧ガス保安法などの法令に定められた不可欠なもので、工場の安全確保や地域の安心安全のために実施している。

　当初の計画では、県外を含めた多くの協力企業の従業員が工事に従事することになっていた。新型コロナ拡大による緊急事態宣言や県外移動の自粛要請などを踏まえ、行政や保健所、医師会と協議して計画の変更を決めた。

　新たな計画では県外企業による工事は行わず、県内企業による工事のみを５月から実施。これにより工事期間も２カ月から延長されることになるが、期間は検討中。７月以降は、感染拡大の状況や関係機関・企業の意見を踏まえて県外の業者も含めた工事の実施を決める。

　また、県内企業のみの工事においても、従業員に工場内で健康チェックやマスク着用、共用部分の消毒など防止策を徹底。工場外でも不要不急の外出自粛、３密（密閉、密集、密接）となる施設の利用自粛を要請する。旭化成の従業員へはすでに厳格な感染予防管理を実施している。

　同社は「徹底した対策を講じると同時に工場の安全確保、地域の安心安全においても当社の責任を果たすべく万全を期したい」とコメントした。